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2011年 中国十大科学技術ニュース(科技日報主催)

出典:(http://www.stdaily.com/special/content/2011-12/30/content_408611.htm

 2011年国内10大科技ニュースは以下の通り

1 ステルス戦闘機がテスト飛行成功

 1月11日、中国の新型ステルス戦闘機「殲20」(J-20)が四川省成都市で試験飛行に成功した。同機は中国成都飛機設計研究院が設計、中国成都飛機工業公司が製造した。中国では「第4代戦闘機」と呼ばれている。

2 教授が論文盗用、国家科学技術関係の授賞取り消し

 西安交通大学の李連生教授が論文を盗用していたことが分かり、科学技術部と国家科学技術奨励工作弁公室は2月、李教授らが2005年に受賞していた国家科学技術進歩賞二等賞を取り消す、と発表した。国家科学技術奨励事業に関する授賞取り消しは初めて。2008年に別の教授らによる告発があり、大学は2010年3月、教授職の取り消しと雇用契約の解除を決めていた。

3 衛星測位システム「北斗」の試験運用開始

 中国が独自に開発を進めている「北斗衛星測位システム(衛星導航系統)」について、中国政府は12月27日、試験運用を始めた、と発表した。現在構築中のシステムは第二世代で、北斗2号(コンパス)と呼ばれている。中国版GPSとも言われる。

4 体細胞から肝細胞の直接作製が可能なことを証明

 中国科学院上海生命科学院生物化学細胞生物学研究所の恵利健氏らの研究成果が5月11日、総合学術誌Nature(ネイチャー)オンライン版に掲載された。マウスの尾の皮膚繊維芽細胞を肝細胞に直接誘導したところ、細胞は肝細胞の機能を獲得していた。将来は、患者の体細胞から作製した肝細胞を移植する応用につながる成果、という。

5 初の高速増殖実験炉が臨界

 7月21日、中国初の高速増殖実験炉が臨界に達した。場所は北京郊外。出力2万キロワット。

6 有人潜水調査船、水深5000メートルの潜水に成功

 7月26日、有人潜水調査船「蛟竜号」は、水深5000メートルの潜水に成功した。

7 月探査機、月よりも遠い宇宙へ

 10月25日、二番目の月探査機「嫦娥2号」が月探査の後、77日かけて太陽-地球ラグランジュ2(L2)」と呼ばれる場所に到着した。地球から約150万キロで、地球と月の距離の約4倍。

8 医学界で過去最高の賞を受賞

 9月12日、薬学者の屠ユウユウ氏(ユウは口へんに幼)が、アルバート・ラスカー賞を受賞した。米国医学界最高の賞で、米国のノーベル生理学・医学賞とも言われる。マラリア治療薬に使うアーテミシニンを発見し、数百万人の命を救った、と評価された。屠氏は「三無教授」(博士号、海外留学経験、中国科学院・工程院院士の称号をいずれも持たない)であり、今回の受賞は、従来の人材評価システムを反省する契機にもなった。

9 宇宙船と宇宙実験室のドッキング成功

 中国の無人宇宙船「神舟8号」と無人宇宙実験室「天宮1号」は、11月3日と14日の2度にわたってドッキングに成功した。

10 8光子もつれ状態を作り出すことに成功

 中国科学技術大学の郭光燦院士が指導する中国科学院量子信息重点実験室の李伝鋒、黄運鋒氏のグループの研究成果が9月11日、Nature Communicationsオンライン版に掲載された。グループは、8光子もつれ状態を発生させることに成功した。

(編集:中国総合研究センター 鈴木暁彦)