【13-09】「創造性の育成塾」第8回夏合宿を開催、中国人学生初参加

(2013年 8月 6日 中国総合研究交流センター フェロー 単 谷、趙 晋平 記)

 科学技術創造立国を目指す日本の未来を担い、世界に貢献できる理数系青少年の育成を目的として、元文部大臣の有馬朗人、ノーベル化学賞受賞者の鈴木章先生をはじめとする多くの著名な科学者が講師を担当する「創造性の育成塾」第8回夏合宿が、7月30日(火)から一週間、山梨県富士吉田市(財)人材開発センター富士研修所で開かれた。全国から選抜された理科好きの中学生40名に加え、外務省などの支援を得て、日中学生親善交流の一環として中国から日本語に堪能な塾生4名(北京月壇中学2名、上海文来中学2名)、計44名の生徒が参加した。この合宿は、NPO法人ネットジャーナリスト協会の主催、文部科学省、科学技術振興機構(JST)など多くの機関、企業の後援、協賛のもと、2006年から毎年開かれている。

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 冒頭、塾長の有馬先生が4名の中国人塾生に対する歓迎の意を表し、「東洋人は自然科学が得意です」というテーマであいさつされた。古代中国や日本の科学技術や文化の素晴らしさ、自然に対する接し方の東洋と西洋の違い、近代東洋人研究者の柔軟な発想による画期的な研究成果など、これらをわかりやすく説明し、塾生に科学技術の発展に貢献するとともに、国際連携の重要性を訴えた。

 

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 続いて、鈴木章先生より講義をいただいた。先生は、北海道大学に入学した当初は数学を専攻するつもりだったが、米国ハーバード大学のフィーザ教授が書いた「テキストブック・オブ・オーガニック・ケミストリー」や、米パデュ-大のブラウン教授が書いた本と偶然出会った。この運命的な出会いがきっかけとなり、翌年、ブラウン教授の研究室に留学し、そこでの経験を活かして鈴木カップリングを発見、ノーベル賞の受賞につながったそうだ。続いて、これらの研究成果や応用実績を講義し、「資源が乏しい日本をどうやって守っていくかについて、自ら考え、サイエンスに対して興味を持ってほしい」と呼びかけた。

 講義の後、中国人塾生を含む4名の塾生からの質問を受け、有機化学の基礎知識、英語の勉強法、水俣病、科学者としての進み方などについて、丁寧に答えていただいた。

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 今回の塾は、第一級の先生方十数名による講義、実験などを通して、塾生に科学の面白さを体感させ、創造性と自ら考える力を身につけてもらった。また、雄大な富士山麓での自然観察や見学は、彼らを心身ともに鍛えさせるものとなった。特に、日中関係が微妙な中、有馬先生の強いリーダーシップのおかげで、JST中国総合研究交流センター、公益財団法人日中友好会館および中国科学技術協会の協力のもと、4名の中国人塾生が来日したことは極めて意味深いことである。日本人塾生との合宿を通じて、科学技術分野における日中若者間の交流、相互理解を深めてもらえたと考えている。


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