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【15-15】武昌理工学院の廖琦さんが優勝―全中国選抜日本語スピーチコンテスト

2015年 7月24日 中国総合研究交流センター編集部

 中国の大学生たちによる「第10回全中国選抜日本語スピーチコンテスト」(日本経済新聞、中国教育国際交流協会、日本華人教授会議共催)が7月21日、東京・大手町の日経ホールで行われ、武昌理工学院の廖琦(りょう・き)さんが優勝した。

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写真1 優勝した武昌理工学院の廖琦(りょう・き)さん

 主催者側の発表によると、同コンテストの予選には中国の181大学で日本語を学ぶ7000人を超える学生が参加し、この日の本選には16人が来日して出場。「日中交流の未来予想図―チャンスとチャレンジ」「スマホで得たものと失ったもの」という2つの課題テーマのうち1つを選び、5分間にわたってスピーチを行い、その後の簡単な質疑応答も合わせ、日本語の表現力や発音を競い合った。

 本選出場の16人の大学生(男性5人、女性11人)は、厳しい予選を勝ち抜いただけあって、いずれも正確な日本語でスピーチを行い、審査委員は甲乙をつけるのに苦慮したという。が、この中で、廖さんは「日中交流の未来予想図―チャンスとチャレンジ」をテーマにして話を進め、日本のアニメや日本のアイドルなどに興味を抱いたことや、ネットでの交流を通して「国と国の距離がぐっと狭まっている」と実感したことなどを披露。「相手国に対する誤解を解いていくことが(日中交流の未来を開くための)チャレンジだ」と訴えた。また、廖さんは司会者からの「おもしろいと思った日本語は?」との質問に対し、「方言」と答え、「感謝の意味の(京言葉である)『おーきに』がおもしろく、気に入っている」と語った。

 審査委員長の立石博高氏(東京外国語大学学長)は今回のコンテスト総評の中で、廖さんが1位に選ばれた理由について「自分の目で知る、耳で聞く重要さを訴え、方言の豊かさを引用するなど、日本語能力、理解力の高さを感じた」と語った。廖さんには優勝タテと表彰状、賞金10万円が与えられた。準優勝は2人で、江南大学の陳天泓(ちん・てんおう)さんと北京外国語大学の杜雨萌(と・うほう)さんが選ばれた。

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写真2 第10回全中国選抜日本語スピーチコンテスト表彰式


(写真 中国総合研究交流センター 編集部)