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【24-19】空高く羽ばたく「低空経済」

邱超奕(人民網記者) 2024年04月09日

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 デリバリーや観光などの消費シーンから、電力システムの点検や植生保護といった生産シーンまで、中国ではここ数年、「低空経済」が各業界に加速度的に溶け込んでおり、市場規模が加速度的に拡大し、ますます注目されるようになっている。

民生用ドローンが農林牧漁業などの業界に普及

 中国民用航空局(民航局)総合司の孫文生副司長(副局長)は、「低空経済は戦略的新興産業として、テクノロジーの比重が大きく、イノベーション要素が集中しており、長い産業チェーン、複雑な応用シーン、使用する主体の多様性、関連する機関や分野の多さなどの特徴がある。これは、新たな質の生産力の特徴をはっきり示すもので、発展の可能性が非常に大きい」と説明した。

 ここ数年、市場のニーズと政策による支援の追い風を受け、ゼネラルアビエーションやドローン産業などの低空経済が急速に発展している。

 同局運輸司の商可佳副司長は、「第一に、従来のゼネラルアビエーションが安定の中で成長した。2023年末現在、中国国内で登録されたゼネラルアビエーション企業は690社、運用中の航空機は2900機、月平均飛行時間は11万4000時間となっており、企業数は2015年の2.5倍、航空機は1.5倍、飛行時間は1.8倍になった。第二に、ドローンの新たな業態が勢いよく発展した。23年末現在、中国国内で登録されたドローンは前年同期比32.2%増の126万7000機になり、ドローン業務を運営する企業は1万9000社に達した。第三に、保障能力が向上し続けた。23年末現在、全国のゼネラルアビエーション空港は449カ所で、15年の7.4倍になった。第四に、安全レベルが安定し、制御能力が高まった。23年のゼネラルアビエーション運航便数は19年より27.5%増加し、1万便あたりの事故率が19年より42.1%低下した」と説明した。

 同局空管業界管理弁公室の駱洪江副主任は、「現在、中国では自動運転航空機の飛行活動が発展状況にある。民間用ドローンはすでに農林牧漁業や娯楽・航空撮影分野でいち早く業界への普及を実現しており、都市での活用と物流への応用管理モデル・技術標準が普及に向けた基盤をほぼ構築している」と語った。

関連する管理・サービスが絶えず改善

 低空経済の健全な発展を促進するため、中国の民航部門は空港建設や参入管理、サービス保障などの面で一連の支援策と改革・革新措置を打ち出し、ハードウェア、技術、制度の面でより効果的な支援を行っている。

 管理の面では、市場参入要件を大幅に緩和し、告知承諾制度による審査・承認を導入し、信用システムを構築し、業界の自律を打ち出した。このほか、民間用の自動運転航空機の総合管理プラットフォームが発表・運営されており、空域の計画配置、飛行可能空域情報検索、飛行活動申請などのサービスが一体化した総合監督管理サービス能力がほぼ構築された。

 試行の面では、民航部門は許可審査の最適化や、監督管理モデルの調整、空港建設の分類、業態の融合、情報プラットフォームの構築、ドローン物流配送など複数分野のゼネラルアビエーション改革試行事業を承認した。これは省(自治区・直轄市)の80%以上で実施されている。

 インフラの面では、民航部門はゼネラルアビエーション空港の業界管理改革を推進し、管理メカニズムがさらに明確になった。空港の許可や登録手続きがよりスムーズになり、空港の数が、16年に国務院弁公庁がゼネラルアビエーション業の発展を促進する指導意見を発表する前の61カ所から、453カ所まで急増しており、改革の成果が明らかになっている。

 サービス保障の面では、23年末現在、中国国内に飛行サービスステーションが32カ所建設され、うち28カ所が地域の管理局の適合検査に合格し、27カ所は地域の情報処理システムとの相互接続を実現した。これにより、民間航空の空域管理運航システムおよび業界管理システムに正式に組み込まれた。

政策による支援と安全保障を引き続き強化

 民航局は今後、航空機の耐空性審査、低空域飛行サービスの保障、インフラ建設の標準、市場参入、安全監督管理などの面で、研究と計画配置をさらに強化するとしている。

 管理の健全化では、国の低空改革に協力し、空域の分類管理を加速させ、『自動運転航空機の飛行管理暫定条例』を実行に移し、自動運転航空機の総合管理プラットフォーム機能を強化し、関連部門と協力して低空飛行活動のサービス保障体系を構築するとしている。

 支援の強化では、低空経済発展に対する新たなインフラニーズに対応し、ゼネラルアビエーション空港の建設と運営基準をさらに整備し、ゼネラルアビエーション空港と臨時発着場の建設を推進する。また、航空機の適格審査能力を向上させ、航空機の適格基準や審査モード・技術を最適化し、自動運転航空機の適格審査体系と能力を構築するとしている。

 安全保障では、低空飛行の安全監視体制を継続的に改善し、将来の低空運行状況に対応し、運輸航空、ゼネラルアビエーション、無人機などが融合した運用シーンにおけるあらゆる飛行活動の安全運行ルール、基準、関連する監督政策を整備し、安全監督の効率をさらに向上させるとしている。

 駱氏は「民航局は今後、低空3Dデジタル化空域地理情報システムを研究・構築し、『北斗』衛星測位システムや衛星通信、自主飛行などの技術の応用を牽引・推進し、現行の低空飛行サービスシステムと自動運転航空機の一体化総合監督管理サービスシステムを融合させ、データの相互接続・共有を通じて、有人航空機とドローンの連携した運航管理を強化し、低空域運航の安全と公衆の安全を確保していく」と語った。

 

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