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【07-002】中国国家自然科学基金委員会中徳(中国-ドイツ)研究交流促進センター訪問

2007年2月20日

(岡山 純子 中国総合研究センター フェロー)

 中国国家自然科学基金委員会(NSFC)国務院直属のファンディングエージェンシーである。2006年12月27日にJST永野理事を団長とする訪問団はNSFCを訪問し、N SFC内に設置されている中徳(中国-ドイツ)研究交流促進センターを見学した。 

 2000年10月19日にオープンしたNSFCの中徳研究交流促進センターは、NSFCとドイツ研究協会(DFG)とが連携して設置された中国で唯一の国際共同基金組織であり、中 独両国の学術交流の資金援助を目的に設立されたものである。センターの建物は、NSFCの本部に負けないほど立派なものであった。

 DFGの職員3名とNSFCの職員3名がセンターに常勤しており、中独共同研究の選定をはじめ、両国の様々な交流活動を支援している。設備としては、カンファレンスルーム、会議室、宿泊施設、テ レビ会議室等がある。宿泊施設の利用は中国人、あるいはドイツ人に限られるが、それ以外の設備は先着順でどの国も人も利用できる。 

 センター内の家具はすべてドイツ製で、壁にはドイツ絵画等もかざられている。また、夏にはビール祭りを行うなど、ドイツ的雰囲気を醸し出している。中国にいながらにして、ド イツ文化に触れる格好の場といえよう。

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 2006年12月号の中国高新領域探訪でも紹介した通り、ドイツは中国における海外からの技術導入の契約金額が2005年に最上位国となるなど科学技術分野における中国との関係は深い。今 回の訪問でも中国に対するドイツの積極的な姿勢を見たと感じた。