第28号:日中の超伝導研究
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FeAs系超伝導体の研究状況

2009年1月30日

王楠林

王 楠林(Wang Nan-Lin):
中国科学院物理研究所極端条件物理重点実験室主任

1963年生れ、1991年中国科学技術大学部物理学部博士課程卒業。
ドイツDarmstadt技術大学固体物理各研究所(Humboldt Fellow)、日本東京ISTEC(ISTEC Fellow and STA Fellow)、カナダSimon Fraser大学、およびMcMaster大学物理学部で研究を行う。1998年中国科学院の"百人計画"に選ばれる。2000年国家傑出青年基金を得る。
現在、極端条件物理重点実験室主任。IUPAP C5 commission委員。主に、強関連電子システムと相関複雑電子材料赤外光学反応、およびその他の物理性の研究に従事している。これらの電子システムの電荷動力学の性質、準粒子とその他の物質が起こす結合、非フェルミ液の作用、Kohn-Overhauserメカニズムの電荷密度波、電荷秩序、軌道収束と軌道の秩序、絶縁体-金属転移、偽エネルギー・ギャップなどの分野で多くの意義ある研究をなした。
著作と共同発表論文は100編以上に及ぶ(Phys. Rev. Lett.、Nature、Nature Materialsなど20編の論文を含む)。

 本稿は著者が指導する研究グループの鉄系超伝導体研究の進捗状況を、鉄系超伝導の起源を理解するうえで重要な一種の秩序競合―超伝導とSDWとの間にある相互作用―に重点を置いて紹介する。

図

 高温超伝導物質は重要な科学的意義を持つ研究テーマであり、将来的な応用の可能性は非常に大きい。1986年、銅酸化物高温超伝導体が発見され、高温超伝導体の探索が世界的なブームとなり、今日に至るまで物性物理分野での最大の関心事のひとつとなっている。銅酸化物高温超伝導体以外にも、人々は新たな高温超伝導体の発見に努力を重ねている。2006年と2007年には日本の東京工業大学の細野グループがLaFePOとLaNiPO材にTc=2-7 Kの超伝導性を発見したと報道された【1,2】。2008年2月下旬の報道によれば、同グループはFe材について、PをAsに置き換えF部分をOに換えればLaFeAs(O1-xFx)が合成され超伝導の転移温度は26 Kにまで上昇する事を発見した【3】。この発見はたちまち、人々の強い関心を引くこととなった。(→図はLaFeAsOの結晶体構造である。)

 著者が指導する研究グループはこの結果を実証するとともに、物理性質を研究した【4】。このように素早く反応したわけは、われわれの研究グループがLaFeAsO単結晶サンプルの合成をすでに試みていたからである。メッキ金属化合物の超伝導性に興味を持っていたわれわれは、超伝導の転移温度が比較的低い3dメッキ金属化合物(水分子挿入層NaxCoO2、Cu挿入層TiSe2など)の研究を行ってきた。2007年にわれわれの研究グループに加わった陳根富博士は、LaFePOとLaNiPOの超伝導に関する細野グループの二つの論文に注目した。超伝導性はFeの3d電子による。われわれは結晶体の成長を物理性質の研究と決定した。すでに報道されたグループと完全に同じであることを望まなかったので、同族のAsをPに代えるほうを選び、2007年12月はじめには陳根富博士はLaOFeAs結晶体を生成した。その後何度も片状結晶体を生成し、主にFeAsであることを実証した。期待したLaFeAsOではなかったが、これらの研究の積み重ねが、その後の急速な展開の基礎となり、2008年2月下旬、F混合LaFeAsO多結晶材が26Kで超伝導になることを知ったとき、われわれは直ちに多結晶サンプルの合成に切り替え、その結果を速やかに実証した。その後、非常に高い上部臨界磁場の発見を含む新たな超伝導サンプルの物理性質を測量し、赤外線スペクトルで超伝導凝縮と超伝導のエネルギー・ギャップの大きさを、Hall効果を用いて低濃度の電子型キャリアを測定した。3月2日にはPhys. Rev. Lett.に研究内容を投稿し、その後、物理学者の関心を引いているウェブサイトarXiv.org上に掲載した(arXiv:0803.0128)。これは同ウェブサイトではFe系超伝導に関する初めての文章であり【4】、この分野の発展を促すものである。

 本稿はFeAs系の超伝導体の重要な問題を紹介する。即ち、超伝導とSDWの秩序競合と共存である。実際、超伝導とSDWは凝縮系物性の対称性が破れた(Symmetry Breaking)状態であり、常に秩序競合と共存でつながっている多粒子システムの共存現象である。電荷或いはSDWの破れは元々の空間平行移動の対称性の破れであるが、超伝導の対称性の破れで古典は対応しない。超伝導はマクロ波関数Ψ=Ψ0eで説明できるため、われわれは?解読を順序パラメーターとして復平面上のベクトルとする。Ψ0がベクトルの長さであり、Φはベクトルと座標にはさまれた角度である。正常な状態ではベクトルの長さはゼロである。各方向は等価であり、パラメーター順序における平面は原点回転対称性(通常U(1)規則の対象)に等しい。超伝導Ψ0が発生すると0は発生しない。特定の相位がもともとの転動対称を破壊し、これにより、規範対象性は破られる。

 固体中のSDWは一般に外界の騒動に対するフェルミ面の電子構造(Topological Structure)の不安定性から起きると信じられている。この種の不安定性は反響函数の発散か増大を反映している。線性反響理論によれば、フェルミ面にネスティングが存在すれば、一次元のフェルミ面があるベクトルに移動した後、別のフェルミ面と重なり、そのベクトルに相応する反響関数の動量は増大する。一つの電子ガスにとり、フェルミ面は±kFの2点にあり、q=2kFに移動した後はぴたりと重なり合い完全なネスティングが生じ、相応する反響函数はq=2kF上で発散される。二次元または三次元の電子システムでは、フェルミ面の広い範囲にネスティングが存在したとき、ネスティング部分につながる反響函数の波はqで増大する可能性があり、このためフェルミ面は不安定傾向になる。電子システムのこのような不安定性が電子音の相互作用と結晶格子の結合によるものならば、波をqとする音は軟化し、構造変化を起こす可能性がある。それに伴う電荷密度の調製が電荷密度波である。フェルミ面の不安定性が電子間の相互作用とSDWとの結合によるものならば、SDW方向の密度は調整され、SDW波を形成する。電荷あるいはSDW波の相移転が起きたとき、フェルミ面のネスティング区域でエネルギー・ギャップは打開され、総エネルギーは低下する【5】

 われわれはLaFeAsO1-xFx体系の一連のサンプルを合成し、F混合がない母体物質に超伝導はないが、150K前後で明らかな異常があり、この温度以下で電気抵抗は急激に低下することを発見した。母体物質のこの異常は細野氏の論文に述べられ観測されているが、その理由についての研究はなされていない。F混合によりこの低温は作られ、異常が消失した後、超伝導が現れる。明らかな超伝導は、この異常反応した電子状態との秩序競合である。母体物質の異常特徴の識別は超伝導の原因を識別する上で重要な意味をもつ。母体物質の比熱を測量したところ、150K付近でとびの存在を発見し、この異常反応は2次相移転から起きていることがわかった。実験により、低温領域では母体物質の比熱が電子とフォノンとの貢献で簡単に表すことができる。しかし、実験で得られた電子比熱の係数は、γ=3.7 mJ/mol K2と非常に小さく、密度函数計算の半分前後であった。通常、実験で得られる電子比熱の係数は第一原理計算で出した数値より大きい。相互作用が招いた再整合効果のためこの差が生じたと考えられ、電子の有効質量の増加を引き起こす。150 K付近で発生した相移転がフェルミ面のエネルギー・ギャップを打開し、フェルミエネルギー付近の密度が大きく損失して低温の電子比熱係数の幅を小さくしたと考えるのが自然な解釈であろう。このため、われわれは、赤外反射スペクトルを測定し、150K以下で低エネルギー反射スペクトルが突然制御を受け、相応する低周波伝導率スペクトルが抑制されて比較的高エネルギーに転移することを発見した。フェルミ面に確かに存在するエネルギー・ギャップを打開することを実証したのである。低温化の低エネルギー反射率は高温に比べ急速に1に向かう。これは低周波に依然として自由な電流キャリア反応があり、部分的なエネルギー・ギャップにのみフェルミ面が存在していることを示している。150Kの異常がエネルギー・ギャップの二次相移転に存在することを考えると、基本的に、この相移転は密度波の相移転だと認定できる。電荷密度波であるか、SDWであろう。赤外線スペクトルでは、明らかなフォノンモデルを観察することができたが、相移転前後ではフォノンの裂けも新たなフォノンモデルの出現も観察できなかった。このため、相移転が結晶格子の変化に伴うなら、その変化は十分に弱く、比較的大きな相移転はSDWの相移転だと考えられる。われわれは方忠志などの物理学者と共同で、第一原理から計算を出し、相移転の本質を確認した。エネルギー計算により、ブリュアンゾーンの中心Γ点の正孔型フェルミ面とブリュアンゾーンの辺角M点の電子型フェルミ面に良好な状態のネスティングが存在し、反響函数がM点で増強していることが示された。ネスティングのベクトルはq=(π,π)なので、安定を失えば、実空間の新たな結晶格子はもともとの結晶格子の対角線方向に増大する。方忠氏たちの計算により、結晶格子の変化は相エネルギーが低下したための変化ではないことがわかる。しかし、反強磁性構造が対角線にそって増大し、一種の縞模様の反強磁性順序を形成することを考えると、そのエネルギーは明らかに低下する。また、非磁気相計算で得られる体密度も大幅に減少し、比熱と光伝導スペクトルの実験と一致する。このような実験と理論計算はともにフェルミ面のネスティングがSDW相移転を起こしたことを示している【6】。しかしF混合により定格外の電子が発生し、物質の化学性は高められ、Γ点の正孔型フェルミ面とM点の電子型フェルミ面に良好な状態のネスティング効果が弱まり、SDWが抑制を受ける。SDWに超伝導が出現するため、超伝導とSDWとの密接な関係が考えられるのは自然である。

 母体物質に発生した相移転がSDW相移転かどうかの判断は、中性子回折実験を行わなければならない。われわれはテネシー大学の戴鵬程氏のグループと共同で中性子実験を行い【7】、低温化にある母体物質に反強磁性構造が現れることを確認した。これにより、母体物質のSDWを確認し、磁気構造が理論計算と完全に一致することを実証したのである。また、中性子実験により、電気抵抗が下降温度付近の結晶体構造にわずかなゆがみを生じ、Magnetic Long-Range Orderを低温度で形成することもわかった。結晶構造の微弱な変化は磁気の不安定性がもたらすというのが、現在信じられている理論である。

 LaFeAsO1-xFx体系のサンプルを合成したわれわれは、レアアースイオンCeをLaに代えてCeFeAsO1-xFxシステムを合成した。伝導と赤外線スペクトルからLaFeAsO1-xFx体系とまったく同じ超伝導とSDWの秩序競合現象を観察したところ、この系の超伝導転移温度は40Kを超えていた【8】。この研究は超伝導の転移温度が比較的大幅に高められた早期の発見である。このことから、反強磁性SDWの不安定性得に隣接して、この物質が探し求めている高温超伝導要素のひとつであると信じることができる。このほか、Ce4f電子が4K以下で別の反強磁性構造を形成し、超伝導と共存することを発見した。これは、Ce 4f電子と超伝導Fe 3d電子が交じり合って弱くなっている表れである。これらCeO1-xFxFeAsの合成サンプルは、中性子散乱実験により母体物質CeFeAsOのFeAs面内の磁気構造がLaFeAsOと完全に一致し、縞模様の反強磁性となっていることがわかっている【9】。また、F混合の擬磁気構造も、静態反強磁性Magnetic Long-Range Order区域に起きた超伝導の完全消失区域である。

 われわれは、電子図スキャン、すなわちフェルミ面のネスティングから、鉄系超伝導体の母体物質SDWを指し示したが、磁気構造もまた局域電子の超交換相互作用から得ることができる。理論上では、Fe-Fe間にAsを媒介として発生した二次近隣超交換相互作用が最近隣間の超交換相互作用の半分以上あれば、縞模様の反強磁性が形成される【10】。巡視電子図が局域電子図であるかどうかの判断は、現在の鉄系超伝導の重要な物理テーマのひとつである。合成材の実験が新展開を見せるに従い、122構造のAFe2As2(A=Sr,Ba,Ca)も同様に縞模様の反強磁性を持ち、KとCoの混合もまた超伝導性を誘発することが発見された。122構造の長所は比較的大きなサイズの結晶体が成長しやすいことである。これにより、これらの問題に的を絞って単結晶体の研究を深めることができる。われわれはまた、母体物質BaFe2As2とSrFe2As2単結晶の反射スペクトルを詳細に測量し【11】、SDW相移転が起きる前後に金属であること、相移転前のプラズマ周波数は1.5eVより大きいことを発見した。SDWのMagnetic Long-Range Orderが確立すると、フェルミ面の大部分に存在したエネルギー・ギャップが打開され、大部分の自由電流キャリアは消失するか散乱に伴い減少し、フェルミ面に残った電流キャリアの散乱率の下降速度は更に速まる。これが直流電気抵抗の金属でよく観察される理由である。プラズマ周波数は相移転前には高く、電気伝導はFe3d電子で起きるので、巡視電子図からSDWの不安定性を理解するのは適切である。ただし光スペクトル実験では、高エネルギー(約0.6eV)で別のエネルギー・ギャップの特徴が存在し、この特徴は相移転温度上に存在することを示している。この現象は、鉄系超伝導体がSDW相移転を発生する前には単純な金属ではなく、フェルミ液の図は成立しないこと、電子関連も依然考慮に入れなければならないことを示している。

 われわれは、K混合(Ba,K)Fe2As2超伝導サンプルについて詳細な赤外線スペクトルの測量を行い、超伝導のエネルギー・ギャップの打開が引き起こしたスペクトルの変化を観察した。実験結果から、鉄系超伝導物質の反射スペクトルはs波にあう特徴を持つスペクトルであった。伝導率の損失面積を見ると、凝縮された超流電子濃度とLondon貫通深度を見積もることができる。伝導率の虚部を比較することにより、損失面積は主に低エネルギー区域から起こり、Ferrell-Glover-Tinkhamの法則が低エネルギー区域を満足させる【12】。これは欠混合銅酸化物の高温超伝導体とあきらかに異なる点である。

 以上、FeAsを基本物質とした新たな超伝導体と銅酸化物高温超電導体の違いを見てきた。銅酸化物高温超電導体の母体物質は強電子関連の反強磁性Mott絶縁体であり、規定外の電子を混合するか正孔によることで、フェルミエネルギー付近に新たなエネルギー・ギャップが形成され、伝導性と低温化が生まれる。しかし、FeAsを基礎にした超伝導体の母体物質は金属であり、SDWは安定していない。電子を混合するか正孔により体系の化学勢は上昇や下降はするが、電子と正孔方フェルミ間のネスティング効果が弱まることはない。SDW Long-range Orderが形成されなければ、超伝導電子の配合は実現するだろう。

 謝辞:研究グループの全員と学生諸君の努力に感謝する。特に陳根富、雒建林両研究員のサンプル調製と物性測量所の果たした役割に謝意を表し、方忠、戴希、戴鵬程の三氏と彼らが指導する研究グループの協力に感謝する。この研究は彼らの努力と協力なしには成り立たなかった。

参考文献:

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  2. T. Watanabe, H. Yanagi, T. Kamiya, Y. Kamihara, H. Hiramatsu, M. Hirano, and H. Hosono, "Nickel-based oxyphosphide superconductor with a layered crystal structure, LaNiOP", Inorg. Chem. 46, 7719 (2007).
  3. Y. Kamihara, T. Watanabe, M. Hirano, and H. Hosono, "Iron-based layered superconductor La[O1-xFx]FeAs (x=0.05-0.12) with Tc=26 K", J. Am. Chem. Soc. 130, 3296 (2008).
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