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自動車排気ガス制御技術の進歩

2009年7月17日

李俊華

李俊華:清華大学環境科学工学部教授、博士課程教員

1970年9月生まれ。1992年に吉林大学化学部の学士学位を取得。2001年に中国原子能科学研究院の博士学位を取得。2003年清華大学ポストドクター終了後、清華大学着任。2008.3-2009.6、アメリカのミシガン大学客員教授。主な研究テーマは大気汚染対策、自動車排気ガスや固定発生源からの排煙に関する浄化技術。中国環境科学学会の大気環境分会理事。国家気象科学学会の大気化学委員会委員。清華大学優秀ポストドクターや学術新人賞授与。中国環境科学学会青年科学技術賞授与。教育部「新世紀における優秀人材支援計画」入選。学術専門書を2冊執筆したほか、100篇の学術論文を発表。このうち53篇がSCI収録。国家発明特許5件取得。

 中国経済の急速な発展に伴い中国における自動車工業も大いに発展しており、自動車の保有量が大幅に増加している。アメリカに始まった金融危機はビッグスリーのうちゼネラルモーターズとクライスラーを倒産に追い込んだ。2009年に中国における自動車販売台数は5ヶ月間連続して世界一となった。5月における自動車の生産台数や販売台数は共に110万台を突破した。2009年通年で生産台数や販売台数が1000万台を超えることは疑いようがない。自動車保有台数や都市化の歩みが加速するに伴い、排気ガスが都市における主要な大気汚染源となっている。排気ガス対策は大気汚染防止における重要な措置の1つと言える。排気ガス対策とは、主に自動車の排気排出基準を絶えず徐々に高めていくことである。北京では1999年に国Ⅰ基準、2002年に国Ⅱ基準、2005年に国Ⅲ基準を施行した。そして2008年には北京では中国で初めて国Ⅳ基準を施行した。北京での各基準施行時期は中国の平均より2年早い。排気ガスの排出基準が段階的に引き上げられることにより排気ガスが引き起こす大気汚染は効果的に抑制されている。

1. 排ガス制御技術の概要

 自動車排ガス汚染を抑制するための最新技術にはエンジン、制御システム、操作条件を変更する改造といったエンジン内部の浄化と空気噴射、サーマルリアクターの取り付け、触媒コンバーターの取り付けといったエンジン外部の浄化がある。これまでの理論や実験によると、自動車排ガス汚染を根本から解決するためには、エンジン外部に触媒を設置し汚染物を分解する方法がもっとも有効である。燃料消費や自動車の排ガスレベルを有効に抑制することは研究や産業における長年の課題である。対象車種はガソリン車、ディーゼル車、自動二輪車、新型エネルギー車である。主な汚染物質は炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOX)、粒子状物質(PM)などである。

 ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは後処理技術の面で異なる方向性が見られる。ガソリンエンジンの排ガス処理は三元触媒を利用した排ガス浄化技術が主流である。厳しさを増す排ガス基準に対応するため、同技術は絶えず改良されている。現在ではガソリンエンジン内部における燃焼工程の最適制御に後処理技術である三元触媒コンバーターを加えることによって、有害物質の90%以上を無害なCO2、N2、H2Oに変換することができる。しかし世界的な石油エネルギー危機が進行するに伴い、燃料消費や動力性能を犠牲とするガソリンエンジンは動力性能や経済性に優れたリーンバーンエンジン(lean-burn)に取って代わられようとしている。リーンバーンガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、天然ガスエンジンといった希薄燃焼エンジンの排気ガスは、HCやCOが明らかに少なく酸素濃度が高い。このため通常の三元触媒コンバーターでは希薄燃焼エンジンが排出する汚染物を有効に浄化することができない。代表的な希薄燃焼エンジンであるディーゼルエンジンの排気ガスに対する後処理技術は主にNOXやPMの除去を中心として研究が進められている。これまでに数多くの浄化措置が実用化されている。

2. ガソリンエンジンの排ガス浄化技術

2.1 理論空燃比で作動するガソリンエンジンの排ガス浄化

 ガソリンエンジンの排ガス浄化装置として用いられる触媒は以下のように発展してきた。1970年代に開発された酸化触媒は主に自動車排気ガスのCOとHCを浄化するものだった。その後に開発された第二世代の三元触媒はCOやHCに加えてNOXも浄化することができた。高温下における触媒活性を向上させPbやSに対する中毒やH2Sの排出といった問題を解決するため、高活性で安定性に優れた第三世代の触媒が開発された。この種の触媒には多層構造の活性層、あるいはZrO2、BaO、La2O3などを酸化物として用いた安定剤が採用されている。1990年代になると触媒コンバーターのコスト軽減を実現した第四世代触媒の開発が始まった。同触媒ではPtやRhのすべてや一部がPdで代用されている。三元触媒は現在でも世界中で採用されているガソリンエンジンの排ガス制御技術である。三元触媒の高活性化、エンジンの総排出量削減を目的として着火温度の低下、貴金属使用量の抑制といった方向で改良が進められている。またレアアースを用いた高性能の酸素貯蔵材料、耐高温で高比表面積の材料、貴金属と添加剤の担持技術、耐久性のあるコーティング技術などの分野で画期的な成果が見られている。

 自動車エンジンの排気温度はアイドリング時における200~300℃から全負荷運転時における700~800℃と非常に幅広い。上り坂や加速時には触媒コンバーターの温度が1000℃以上に達することもある。厳しくなっていく排ガス規制に対応するため、コールドスタートに関する問題を解決する必要がある。最も簡単な方法は触媒コンバーターをエンジンの排気口近くに設置することだ。高温の排ガスの影響により短時間で着火温度に達することができるようにする。この場合に採用するTWC(3元触媒)はCC触媒(close‐coupled catalyst)と呼ばれる。この種の触媒は耐熱性と焼結性能に優れている必要がある。またスポーツカーなど高い排気温度に対応するため長期耐熱性も求められる。一般的な触媒は1000℃近い高温下で作動させると容易に焼結現象が発生し触媒活性が大幅に低下する。このため1050℃の高温に耐え得る三元触媒の開発に力が入れられている。

 CC触媒とは別に、炭化水素吸着材を用いて低温排ガスのHCを除去する方法もある。コールドスタート時に触媒に吸蔵させた炭化水素を高温時に放出し、後部触媒で酸化させ除去するという原理だ。HC吸着材の材料としてはゼオライトが主流である。一部では活性炭材料も使用される。同時に自動車が総合的に排出するHCの量についても考慮すべきである。

2.2 リーンバーンガソリンエンジンにおけるNOX浄化技術

 希薄燃焼技術は燃料を燃焼させる際に大量の空気を送り込むことによって、燃焼における効率や経済性を改善するものである。また排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)といった有害物質を大幅に削減することもできる。リーンバーン型ガソリンエンジンの開発や生産、ガソリンエンジンのディーゼルエンジン化、ディーゼルエンジンのリーンバーン化促進などは国際的な傾向となっている。しかしリーンバーン技術には重篤な欠点も存在する。NOXの発生量が多いこと(約90%はNO)、および排気ガスの酸素濃度が高いこと(一般的に5%以上)である。このため一般的な三元触媒を用いてリーンバーンガソリンエンジンやディーゼルエンジンが排出するNOXを浄化することができない。加えて先進諸国ではNOXの排出を厳しく規制した排ガス基準を相次いで制定・施行している。高酸素濃度におけるNOX対策が新たな研究テーマとなっている。

 吸蔵還元触媒(NSR)技術は希薄燃焼自動車によるNOX汚染を抑制するために三元触媒を基礎として発展した新技術である。吸蔵還元触媒の原理には吸蔵還元サイクルが関係している。希薄燃焼の状態においてNOやHCXは酸化されNO2やCO2となる。次いでNO2は硝酸塩への転換を経て貯蔵される。リッチ燃焼の状況下において水素化合物はPtの位置に吸着する。NO2が硝酸塩から放出されHCXによってN2に還元される。反応過程においてNOXを100-300℃の間で十分に吸蔵でき、高温下(最高500℃)で容易に放出できなければならない。重要なポイントとしてNOX吸蔵触媒には酸化性元素とアルカリ性元素の複合酸化物が必要である。希薄燃焼の状態において酸化性元素はNOを酸化してNO2とする。NO2はアルカリ性元素と反応し硝酸塩の形で表面に貯蔵される。リッチ燃焼の状態で硝酸塩はNOXを放出し三元触媒によって還元する。

 最も早くからNSR技術の研究を行っている日本のトヨタは既に吸蔵還元触媒の開発に成功している。貴金属(主にPt)、幾つかのアルカリやアルカリ土類金属(Na+、K+、Ba2+)、希土酸化物(主にLa2O3)をAl2O3に浸すという製造方法だ。明らかになっている資料によると、トヨタの開発したPt/BaO-Al2O3、スピネル構造のBaAl2O4、ペロブスカイト構造のBaSnO3などにおけるNOXの吸蔵還元特性はどれも良好である。同社の研究から貯蔵物質のNO吸蔵力がアルカリ度に正比例することが分かっている。しかし炭化水素化合物の酸化度が増大すればアルカリ度は低下する。PtとBaOの粒子径や両者の間隔もNO吸蔵を制限する要素の1つである。互いに接触する小さな粒子は大きな粒子よりも吸蔵されやすい。

 同技術における主な問題はSO2やCO2が引き起こす触媒の活性劣化である。酸性ガスであるSO2やCO2は吸着材のアルカリ性元素と反応して難分解性の硫酸塩や炭酸塩となる。こうしてNOXの吸蔵還元サイクルが阻害される。触媒の中毒メカニズムを解析し、耐硫化性を改善することがNOX吸蔵還元技術に関する研究における重点である。

3. ディーゼル車の排ガス制御技術

 1970年代に欧州や日本でトラックや大型バスのディーゼルエンジン化が進められた。目下欧州では自家用車の年間生産台数のうち40%がディーゼル車となっている。フランスやスペインでは50%以上に達している。ディーゼル車の生産台数や保有台数の増加や環境意識の高まりに伴い、ディーゼル車からの有害排出ガスやその対策についての関心が高まっている。これらの問題はディーゼル車の今後の発展を制約するボトルネックともなっている。ディーゼルエンジンの排気ガスにおける主な汚染物質はNOXとPMである。これらを浄化するためには系統だった技術が必要である。燃料の改良、エンジン内部における浄化、後処理を融合させなければならない。このような有機統合的なディーゼルエンジン排気ガスの後処理技術に関する研究はNOXやPMの除去を中心として進められ、幾つかの浄化措置が登場するようになっている。ディーゼルエンジンを対象とした排気ガス浄化技術には酸化触媒(DOC)、DeNOX触媒、微粒子除去装置(DPF)などがある。

3.1 酸化触媒を応用した浄化技術

 ディーゼルエンジンに対する排気ガス浄化技術として最初に採用されたのは酸化触媒である。一般的には貴金属のPtやPdを活性成分として、多孔質物体を担体として採用している。排ガス温度が250℃以上であれば良好な浄化作用を発揮し、HCの30%~80%およびCOの40%~90%を酸化することができる。また粒子状物質における大部分の可溶有機物(SOF)も酸化できる。しかし微粒子状物質における黒煙(dry soot)やNOXに対しては概ね効果がない。

 DOCの性能を左右する要素は排ガス温度と燃料中の硫黄含有量である。燃料中の硫黄含有量は一般的に500ppm未満と規定されているが、50ppm未満が望ましい。酸化触媒の効果が強いほど生成される硫酸塩も多くなり、ディーゼルエンジンから排出される微粒子が増加する。酸化触媒にとって最も良い作動環境は250-350℃である。目下中国で流通しているディーゼル燃料は品質が悪く硫黄含有量が500ppmを超える。HCやCOを効率よく浄化すると同時にSO2の酸化を抑制する触媒を開発することには大きな意義があると言える。

 海外におけるディーゼルエンジンを対象とした排ガス後処理技術を見てみると、国Ⅱ、国Ⅲ、国Ⅳといった排ガス規制の施行段階においてDOCが応用されている。特に国Ⅲや国Ⅳにおいては大多数のディーゼル車が高圧燃料噴射やEGRを主体とした技術によって排ガス規制をクリアしている。結果としてPMや未燃HCの排出量が増加したため、DOCが国Ⅳ排出標準に合致させるための理想的な後処理技術となった。2008年に国Ⅳ排出標準が施行されてからDOCはディーゼルエンジンメーカーにとって必要不可欠な装置となった。特に小型ディーゼル車では圧倒的大多数がDOCによって国Ⅳの排ガス規制をクリアしている。強調できる点として今後さらに厳しい排ガス規制が施行されたとしてもDOCが淘汰されるようなことはない。DOCはDPFの再生やDe-NOX還元剤漏洩防止にも幅広く応用される見込みがある。

3.2 ディーゼル車の排気ガスにおける粒子状物質に対する抑制技術

 これまで30年間にわたってDPFはディーゼル車の排ガス対策に関する最も盛んな研究分野であった。ディーゼル車の排気ガスにおける粒子状物質を浄化する方法には微粒子除去法と触媒反応法がある。微粒子除去法とは主に排気ガスをろ過することによって物理的な手段で微粒子を除去する方法である。多くの国が自動車の排出する微粒子状物質に注目するようになっている。微粒子除去装置は排ガスに含まれる微粒子状物質を制御する最も有効な手段である。

 海外ではコーディエライト製フィルター、炭化ケイ素製フィルター、金属製フィルター、チタン酸アルミニウム製フィルターなどの研究や実用化が進められている。材料の特性に応じて用途に違いがある。炭化ケイ素は熱容量が大きく耐熱性に優れているため、一般的に強制再生システムと合わせて乗用ディーゼル車や小型ディーゼル車における粒子状物質の抑制に採用される。コーディエライト製フィルターは熱容量が小さく触媒コーティングの温度を上昇させてしまうため、自然再生システムと合わせて使用する場合が多い。しかしフィルター内にカーボンが過度に蓄積するとフィルターが損壊する場合がある。DPFの応用における別の難題はDPF再生技術である。多くの研究が焦点を強制再生システムと自然再生システムの融合に移している。主な技術内容はディーゼルエンジンを制御し排気温度を上げる、または酸化剤を添加することである。次いでDOCの酸化反応を利用し温度を上昇させDPFの再生を行う。海外で行われている最新の研究からも分かるとおり、ディーゼルエンジンの制御、フィルターの材質、酸化触媒を研究成果に基づき整合させることがDPF再生技術の要点となっている。

3.3 DeNOX触媒浄化技術

 ディーゼルエンジンのNOXを除去することは現在でも挑戦的な重要な研究テーマとなっている。ディーゼルエンジンに応用すべき完璧なNOX後処理技術は未だに存在しない。既存のNOX浄化技術には吸蔵還元技術(NSR)、アンモニアを用いた選択還元型NOX触媒(NH3-SCR)、炭化水素を用いた選択還元型NOx触媒(HC-SCR)などがある。

 アンモニアを用いた選択還元型NOX触媒は1970年代に登場した。現在ではUrea-SCRシステムがユーロⅤやUS Trial Bin5に合致するNOX浄化技術として大型ディーゼル車への試験的採用が始まっている。商業ベースのUrea-SCR触媒システムは固定発生源に対する排煙脱硝技術に用いられている触媒システムと基本的に同一である。主にV2O5-WO3/TiO2やV2O5-MoO3/TiO2システムである。同触媒システムの原理は酸素が圧倒的に多い状況下において、尿素を加水分解して生成したNH3によりNOを選択的にN2に還元するというものである。尿素は幅広い温度範囲においてNOXを選択的に還元する非常に優れた特性を有しているため、同触媒システムの浄化率は260-500℃において90%以上に達する。しかし同触媒システムの活性成分であるバナジウムが高温下で揮発しやすく、排ガスとして放出されると大気環境や人体に危害を与える恐れがある。また微粒子除去装置の再生において瞬間温度が700℃以上となるため、同触媒の担体であるTiO2の相転移が発生し、活性度が大幅に低下する場合がある。

 ゼオライト触媒によるNOX選択還元は触媒の高活性度や幅広い活性温度といった特性のゆえに1990年代初めから注目されていた。ゼオライト触媒の活性度はゼオライトの種類や構造と密接な関係がある。同一の目的反応において金属イオンとゼオライト酸点が「相乗効果」を起こすことにより活性度が確定する。Cuイオン交換の場合、Cu-ZSM-5の活性度が最高となりCu-Yが最低となる。FeイオンをH-ZSM-5やH-Betaと交換する場合、良好な活性度が認められる。アメリカのFord社やGM社はCu-ZeoliteやFe-Zeolite触媒の実車試験を相次いで実施した。Cuイオン交換のゼオライト触媒は低温における活性度が良好であった。しかしFeイオン交換のゼオライト触媒は高温域でより高い活性度を示した。また実際の応用から排出ガスに含まれる炭化水素化合物が触媒に蓄積されやすいことが分かった。この結果、触媒の活性部位が覆われてしまい活性度が低下する。ただし炭化水素化合物による活性度の低下は高温下で再生される。

 1990年代にIwamotoやHeldなどによって提案されたHCを用いたNOX選択還元触媒は目下世界中で研究が進められている。しかし同技術によってNOXを制御するには多くの未解決問題を克服する必要がある。目下開発中の触媒には貴金属、ゼオライト、金属酸化物の三分野がある。周知のとおり、ゼオライト触媒は水熱安定性が悪く実用化が難しい。貴金属触媒は低温活性や耐SO2特性に優れている。しかし活性温度域が狭く反応過程でN2OやNO2といった毒性や危険性の高い副産物が生成される。金属酸化物触媒の活性温度は一般的に400~450℃である。また触媒活性の面でも改善の余地がある。

3.4 ディーゼル車の排ガス浄化に関する技術の一体化

 近年、ディーゼルエンジンにおける主要な汚染物質であるNOXやPMおよびHCやCOを同時に除去するマルチ後処理技術が注目されている。DPF-SCRやDPF-NSR(DPF-LNT)が今後の排ガス規制をクリアする組み合わせとして有力である。前者は主に大型ディーゼル車のNOXやPMを同時に除去するために用いられる。後者は良好な低温活性ゆえに小型ディーゼル車やリーンバーンガソリンエンジンに適している。

 フィルターで集めた粒子状カーボンを還元剤とした場合、触媒において粒子状カーボンの除去―触媒燃焼による再生―触媒反応によるNOXの還元といった一連の理想的な過程が実現する。関連する反応には以下のものがある。

  • NO+1/2O2→NO2
  • NO3+C→CO2+1/2N2
  • C+O2→CO2

 化学研究における主な問題はマルチ触媒における触媒材料が粒子状カーボンの吸蔵、HCやCOの酸化、NOXの還元といった機能を持っていなければならない点である。また材料には少量の貴金属、レアアース元素、遷移金属またはその酸化物を含む必要がある。

4. 新型エネルギー車における排ガス制御技術

 新型エネルギーには圧縮天然ガス(CNG)、液化石油ガス(LPG)、アルコール類やエーテル類といった含酸素燃料、バイオディーゼル燃料、水素、電気などがある。燃料危機と排ガス汚染が自動車工業の発展における二大懸案事項である。エタノール混合ガソリンや資源が豊富な圧縮天然ガス(CNG)といった新型エネルギーを選択することが最近の傾向となっている。エタノール混合ガソリンや圧縮天然ガス(CNG)などの新型エネルギーに関する宣伝や応用が進むに伴い、自動車用燃料としてのシェアも拡大している。新型エネルギー車の排出する一般的または特殊な汚染物質が大気に及ぼす影響が注目されている。

 CNG自動車の排出ガスに含まれる未燃焼のメタンは温室効果ガスの一種である。メタンの地球温暖化係数はCO2の32倍である。しかも化学特性が安定しているため一般的な手段では除去できない。CNG自動車の主要汚染物質であるメタンやNOXをどのように有効に除去するかが重要な問題である。またメタン酸化触媒における低温活性やメタンを還元剤とするNOX選択還元が研究テーマとなっている。

 エタノール混合ガソリンはブラジルやアメリカなどで幅広く採用されている。中国でも混合比率が10%のエタノール混合ガソリンの販売を18の省にまで拡大する予定だ。エタノール混合ガソリン車の排ガス浄化については従来の三元触媒が選択されている。しかしエタノールの混合比率が高くなると含酸素燃料に含まれる酸素が空燃比を上昇させ、窒素酸化物が十分に除去されなくなる。またエタノール混合ガソリン車は当然ながらアルコール類および部分的に酸化したアルデヒドや酸を排出する。これらの化合物が大気中に排出されると環境に重大な悪影響を及ぼす。以上のことからエタノールを代替燃料とする場合、NOX、CO、HCを除去すると同時にアルコール類やアルデヒド類の排出を抑制しなければならない。


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