第49号:医療における診断技術の研究開発
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HIV-1抗原抗体検査診断試薬キットの研究開発

2010年10月 7日

楊栄閣

楊栄閣:(Yang, Rongge):
中国科学院武漢ウィルス研究所 副所長

1963年4月生まれ。1986年7月、中国医科大学公共衛生学専攻医学学士学位取得。1999年3月、山梨医科大学微生物学専攻医学博士学位取得。1994年4月~2005年6月、山梨医科大学微生物学研究室及び日本国立感染症研究所エイズセンターにて、HIV/AIDS関連研究業務に従事。
2005年6月に帰国後、中国科学院武漢ウィルス研究所に勤務。中国科学院『百人計画』入選者、武漢ウィルス研究所研究員、エイズ学科チームリーダーとして、引き続きエイズ関連の研究に従事、さらに副所長就任。『中国病毒学』副編集長、浙江理工大学客員教授、江蘇大学客員教授、日本国立感染症研究所エイズ研究センター客員研究員、日本岩手医科大学客員講師、湖北省微生物学会第11期理事会常務理事、在日中国人医師協会顧問を兼任。
長年にわたり、HIV/AIDS分子疫学及び分子ウィルス学の基礎研究に従事、中国のエイズ流行の発祥地、雲南省のHIV遺伝子変異及び組み換えについて深く掘り下げた研究を遂行。2002年、世界で初めて、雲南省徳宏州の静脈内薬物嗜癖人群の中に、新しいB’/C組換亜型が絶え間なく産生しつつあることを発見し、初めて紅河州の静脈内薬物嗜癖人群の中にCRF07_BCとCRF08_BCの間の第二世代ウィルス組換亜型を発見、鑑定。また、HIV-1 B’の遺伝子進化起源の追究及びウィルス株の生物学的特性の研究の面でも重要な進展を見、研究により、B’の伝播起源時期がほぼ前世紀80年代中期であること、その他のHIV株と比較して、B’は進化のスピードが速いことを発見、さらにB’株の抗原特異性と関わっている可能性のある多くの特徴的部位を発見。これらの成果は国際的に有名な刊行物『AIDS』、『J Virol』、『JAIDS』などにそれぞれ発表。現在、中国科学院百人計画、国家「863」計画、「973」計画ならびに国家第11次5か年計画「エイズ及びウィルス性肝炎等重大伝染病予防治療」科学技術重大特別項目などの重要な科学技術プロジェクトを担当。

一、前書き

 後天性免疫不全症候群、略称エイズ(acquired immune deficiency syndrome, AIDS)は、ヒト免疫不全ウィルス(human immunodeficiency virus, HIV)の感染によって引き起こされる深刻な伝染性疾患である。1985年に中国で初めてHIV感染者が報告されて以来、中国のHIV感染者は増加の傾向を示し、多くの人々がエイズによって命を落としてきた。

 2009年末までに報告された全国のHIV感染者は累計32.6万人、エイズ患者は同10.7万人に上り、5.4万人が死亡している。推定によれば、2009年末現在、生存しているHIV感染者及びエイズ患者は約74万人おり、うちエイズ発病者数は10.5万人と見られる。HIVの遺伝子突然変異など様々な要因の影響により、エイズワクチンの開発はいまなお成功していない。そのため、現在もHIV感染とエイズに対する最も有効な手段は、依然として予防が主で、HIV感染について迅速かつ正確な診断を下せるかどうかは、その流行拡大を食い止める鍵であり、早期検査、早期治療はHIV感染者の寿命を延ばし、HIVの伝播を抑えるうえでとりわけ重要であると思われる。

 HIV抗体検査は最もよく使われる病因学的検査方法だが、ただし、血清における抗体の出現は一般にHIV急性感染後の2週目に始まり、抗体が産生する以前、または抗体の出現が検出されていないこの時期は、感染後の「ウインドウ期」という。ウインドウ期は二つの面の意味を含んでいる。その一つは、この時期に生体自身が本当の意味でHIVに対し特異的な体液性免疫を産生し、HIV抗体を産生しているかどうかであり、HIVが生体に感染すると、1週間前後でまずIgM抗体が産生され、続いてIgGが出現する。もう一つは、抗体が産生されているにもかかわらず、使用した抗体検査試薬の感度が不十分である場合、依然として抗体を検出することができず、これもウインドウ期にあるとされることだ。この期間は、一般的な検査方法では診断を下すのがかなり難しいが、この時期、HIV感染者はHIVを他人にうつす恐れがありながら、自身はいかなる症状もなく、HIVの感染源となってしまうのである。したがって、HIV抗体検査を行った後に、さらにHIV抗原検査を行うことには重要な意義がある。

二、HIV-1抗原抗体診断方法の概要

 HIVはウィルス株の種類から、HIV-1型とHIV-2型に分かれている。HIV-1遺伝子は全長約9.6kbで、3個の構造遺伝子(gag, pol, env)、2個の調節遺伝子(tat, rev)、4個の補助遺伝子(vif, vpr, vpu, nef)を含んでいる。HIVは変異性が非常に強いが、しかし各遺伝子の変異度は様々であり、うちenv遺伝子は変異率が最も高く、gag及びpol遺伝子は相対的に保守的である。gag遺伝子は55kDの前駆体タンパク質をコードし、pol遺伝子のコードしているプロテアーゼの加工の下でp17、p24、p55タンパク質を産生する。したがってp24タンパク質はアミノ酸順序が高度に保守的であり、そのためにp24タンパク質はHIV-1感染の検査において高い法則性をはっきりと表す。HIVが生体に侵入すると、コア抗原p24のレベルはウィルスのRNAレベルの発展にともなって発展し、かつ急性感染期にはすぐに出現するので、通常、HIV複製の間接標識と考えられており、しかも病状の進行と密接に関わっている。そのため、血液及びその他の体液標本中のp24抗原の検査はウインドウ期を短縮することができ、HIV-1の早期診断、予後判断及び抗ウィルス治療の効果評価に役立ち、臨床面におけるすぐれた実際的応用価値を有している。

 個体差、各種HIVタンパク質の濃度及び抗原性の強さの違い、また個体によりそれぞれの抗原成分に対する反応がすべて多少異なっていることなどから、各々に応じた抗体の産生時期や、それぞれの個体の同じ抗原成分に対する免疫応答の強さなどには一定の差異が存在している。このほか、検査方法及び使用試薬の感度の違いは、HIV-1抗体の検出時間に対し一定の影響を及ぼす。HIV-1に感染した後、患者の血清には真っ先にp24抗原が出現し、そのあと、各種のHIV-1抗原がピークに達する。感染から2~6週間後、HIV-1抗体の産生と濃度の絶え間ない増加にともない、HIV-1抗原は徐々に低減していく。臨床で一般的に広く用いられている診断法は、酵素結合免疫吸着法(ELISA)と免疫沈降法(Western-blot)である。

 ELISA法の基本原理は、酵素分子と抗体または抗抗体分子の共有結合である。この結合は抗体の免疫学的特性を変えることがなく、酵素の生物学的活性にも影響を及ぼさず、酵素標識抗体が固相担体上に吸着している抗原または抗体と特異的結合を生じている。基質溶液を滴加すると、基質は酵素の作用の下で、その含有している水素供与体を無色の還元型から有色の酸化型に変え、色彩反応を出現させる。したがって、基質の色彩反応によって相応の免疫反応の有無を判定することができ、色彩反応の強さと標本中のそれに見合った抗体または抗原の量は正比例を成している。このような呈色反応はELISA検査機器を通じて定量測定を行うことができ、酵素化学反応の感度と抗原抗体反応の特異的結合が、ELISA法を一つの特異かつ高感度な測定方法としている。

 ELISA法自体の限界性と、p24抗原検査のHIV-1診断における重要な役割のために、近年、国内外では高感度p24抗原検査の確立についての研究が止むことなく行われ、免疫複合体解離p24抗原測定法(ICD)、ELISA増幅法、超高感度酵素免疫測定法(UEI)、免疫吸着剤電子顕微鏡法(ISEM)、ナノ粒子バイオバーコード検査技術法(BCA)等の新しい方法が相次いで開発された。

三、HIV抗体酵素免疫診断試薬の発展

 HIV抗体酵素免疫診断試薬の発展を概観すると、20世紀80年代初めに第1世代診断試薬キットが登場し、HIVの血液による伝播を食い止める上で効果があった。その原理は間接ELISA法であり、検査のウインドウ期は約3か月であった。試薬中に用いられていたコーティング抗原は体外で培養したHIV分解物で、このHIV分解物の中には多くの不純抗原が含まれているほか、天然の構造及び発現タンパク質上に多くの交差抗原エピトープが含まれており、そのため感度と特異性が低く、偽陰性や偽陽性が現れることがあった。80年代中期は、依然として間接ELISA法を利用していたが、組換合成ポリペプチド抗原を使用したことで、感度が第1世代試薬キットよりも多少高くなり、検査のウインドウ期が第1世代試薬よりも平均20日間短縮した。同時に、第1世代試薬にはHIV-1抗原しか含まれておらず、HIV-1抗原とHIV-2抗原のヌクレオチド配列には40%の差があるため、HIV-1抗体を検査する試薬はHIV-2抗体陽性の標本に対してやや感度が低く、しばしば誤検査が発生していた。このような状況に対して、第2世代試薬キットにおいてはHIV-1/HIV-2抗体診断試薬が出現し、この試薬キットはコーティングした抗体の中にHIV-2抗原(gp36ポリペプチド)も加えられていたため、一回の試験でHIV-1とHIV-2抗体が同時に検査できるようになり、時間と労力だけでなく、コストも節減され、第1世代試薬に比べ、特異性が明らかに向上した。試薬キットの感度をさらに高めるために、1994年、第3世代HIV抗体スクリーニング試薬キットが開発され、反応モデルは二重抗原サンドイッチ法に取って代わられ、酵素標識物は抗ヒトIgGから特異的HIV抗原に変わり、IgG、IgM、IgA等を含むHIVの様々な抗体サブクラスの検査ができるようになった。第3世代試薬キットは第2世代試薬キットに比べ、HIV抗体の検出時間が4~9日間早くなり、これは国際的に公認された優れた抗体検査モデルであり、また現在の国際・国内市場における主流製品でもあり、しばしばゴールドスタンダードと見なされている。90年代末には第4世代試薬キットが現れ、HIV1/2/0抗体とp24抗原が同時に検査できるようになり、HIV抗原抗体検査試薬キットと総称されているが、抗体部分の検査の感度と特異性は第3世代試薬と同水準を保っており、抗原の検査が加わったことにより、ウインドウ期を感染後14日間にまで短縮することができた。

 第4世代HIV検査試薬キットの出現における最も主な特徴は、既存の抗体検査をベースとして、抗原に対する検査手段が追加されたことにある。ウインドウ期には、HIV抗体は検出することができないが、HIV関連抗原または分離ウィルスは検出することができる。HIV抗原は個体感染の後、まず血清転換が検出されるので、p24抗原を検査することによってHIV感染の早期補助診断の一つの方法とすることができる。HIV-1 p24抗原検査の主なものとして、酵素免疫測定法(EIA)、放射免疫測定法(RIA)、免疫蛍光分析法(IFA)、免疫吸着剤電子顕微鏡法(ISEM)などの技術がある。このうち、EIAをベースとしたp24抗原測定技術はHIV感染検査の一般的方法である。第4世代HIV検査試薬キットは、HIV抗原と抗体を同時に検査することができるので、献血者スクリーニングの際には、第4世代HIV検査試薬キットを用いて検査を行うことにより、できるだけ輸血の安全性を高めることを提案する。検査技術の進歩にともない、検査感度は絶えず向上しており、p24抗原検査は以下の重要ないくつかの方面――HIV-1抗体の不確定な時期またはウインドウ期の補助診断、HIV-1抗体陽性の母親から生まれた乳児の早期の補助鑑別診断、病状経過及び抗ウィルス治療の効果に対する監視において応用されている。ウインドウ期の各種検査技術はHIV感染者の早期発見、早期診断、早期治療に役立ち、エイズの流行を効果的に食い止め、個人・家庭・社会に対するエイズの害を軽減することができる。

四、国内市場におけるHIV診断試薬キットの現状

 いまなお、中国市場におけるHIV p24抗原検査試薬キットは基本的に外国企業に独占されており、このうち第4世代エイズ検査試薬キットには、アメリカBio-Rad Laboratoryの製品(Gene-Screen Plus HIV Ag/Ab)及びフランス・ビオメリュー社の製品(Vironostika HIV Uni-Form Ⅱ Ag/Ab)があるが、最近、国内メーカーの北京万泰公司も第4世代エイズ検査試薬キットを発売した。エイズ研究の分野において、単にHIV p24抗原を検査するだけの検査試薬は主に外国企業の製品であり、その中にはフランス・ビオメリュー社のVironostika HIV Uni-Form Ⅱ plus O、アメリカ・ベックマン社のBeckman Coulter’s HIV-1 p24 Antigen EIA kitなどがある。

五、HIV-1 p24抗原抗体検査試薬キットに関する我々の研究開発

 現在、我が国のHIV感染のスクリーニング作業は、大部分がHIV抗体を検査する方法(第3世代エイズ診断試薬)を採用しており、この方法はHIVの発見・監視において、かなり重要な役割を果たしてきた。だが、この方法ではHIV抗体しか検出できないため、HIVの感染性ウインドウ期のサンプルをきちんと検査することができない。血液はHIV抗体スクリーニングを経た後も、ウインドウ期にあるHIVによって感染し、輸血後のHIV伝播を引き起こす危険性が非常に大きい。ウインドウ期にあるHIV抗体は検出することができないが、ウィルス関連抗原または分離ウィルスは検出することができ、抗原は個体感染後、血清転換よりも2~18日前に検出することができる。第4世代エイズ抗原抗体を使用して同時に検査すると、HIVの感染性ウインドウ期を平均4~7日間短縮でき、HIVのウインドウ期の感染リスクが一定程度減少するので、血清転換期にp24抗原の検査を行うことには非常に大きな優位性がある。二重抗原サンドイッチ酵素免疫法は優れた感度と特異性を有し、コストが比較的低く、取り扱いが簡単、スピーディで、大量サンプルの検査に適し、普通の実験室に普及させることが可能であり、現在、臨床において一般に広く使用されているスクリーニング方法である。

 中国科学院武漢ウィルス研究所は、専らウィルス学研究に従事する中国の総合的研究機関の一つであり、主に医学ウィルス学及び新たに発生したウィルス性疾患を研究の重点とし、ウィルス学研究の分野において国内トップの科学研究・技術条件を具えている。中でも、HIV分子疫学及び分子ウィルス学の学科チームは、主にHIV/AIDS分子生物学の研究に力を入れている。近年、武漢ウィルス研究所の優れた設備などの条件を頼みとして、学科チームはHIV-1B’株の起源追究、遺伝子進化ならびにHIV-1の発病メカニズムなど、分子生物学研究の方面で一定の進展を見、またHIV分析技術等の方面でも素晴らしい業績を上げ、特に中国におけるHIV流行株に的をしぼった検査試薬の研究業務において、相応の成果を収めてきた。HIV-1 p24抗原検査試薬の必要に基づき、武漢ウィルス研究所のHIV分子疫学及び分子ウィルス学学科チームはモノクローナル抗体実験室と共同で、国内外の文献や現在の輸入試薬の品質レベルを参考に、3年にわたる反復実験と研究を経て、HIV-1 p24抗原診断試薬に用いる良質なモノクロール抗体とポリクロール抗体を作り出し、さらにHIV抗原抗体酵素免疫法診断試薬キットの実験室における研究開発事業を成し遂げた。武漢ウィルス研究所が開発したHIV-1 p24タンパク質の遺伝子は国内におけるHIV-1流行株へと幅を広げ、このp24抗原に的をしぼった抗体であるモノクロール抗体が得られ、国内におけるHIV株の関連抗原抗体検査作業への適用が可能になった。

 武漢ウィルス研究所は科学研究機関として、現在、GMP基準の工場建屋など、当該の科学研究成果を最終的に製品として作り上げる条件を備えておらず、そこで同研究所は珠海麗珠試剤股份有限公司と協力し、中国薬品バイオ製品検定所、解放軍エイズ検査確認実験室、解放軍302医院、深圳市血液センター等の機関に委託し、当該試薬に対する臨床評価事業を協同で完遂した。武漢ウィルス研究所と珠海麗珠試剤股份有限公司が共同開発した、ヒト免疫不全ウィルス抗原抗体診断試薬キット(酵素免疫法)を審査試薬とし、輸入したビオ・メリュー社製ヒト免疫不全ウィルス抗原抗体診断試薬キット(酵素免疫法)を参考比較試薬として、以下のような評価結果を得た。「審査試薬と参考比較試薬は比較的高い一致性を具え、審査試薬は特異性と感度が比較的良好で、我が国における主要なHIV-1流行株の感染を正確に検出することができ、またHIV-1のウインドウ期の感染も検出することができる。BBIの陽性化血清パネルの検査結果は、審査試薬のHIV-1早期感染に対する検査能力が参考比較試薬よりやや強いことを示している。ウィルス培養物の検査結果は、審査試薬のp24抗原に対する検査能力が参考比較試薬より高いことを示している」。

 現在、武漢ウィルス研究所と珠海麗珠試剤股份有限公司はすでに中国国家薬監局に対し、「ヒト免疫不全ウィルス抗原抗体診断試薬キット(酵素免疫法)」認可文書の申請を正式に提出済みである。

六、展望

 中国が自主開発した免疫不全ウィルス抗原抗体検査試薬キットは、HIV感染の有効な診断と国内におけるエイズ流行の予防に対し、重要な意味を持っている。一方で、輸入試薬は価格が高すぎ、国内実験室での広範囲な使用を制限してきたため、国内で自主開発した試薬の出現は国内実験室での使用コストを引き下げる効果があり、関連の科学研究と予防事業の展開にとって有利である。他方で、外国メーカーが調製したp24モノクロール抗体は、多くが欧米におけるHIV流行株のp24抗原を結合標的としており、科学研究において国内のエイズ予防と研究に関わる需要を満たすのは難しい可能性がある。中国におけるHIV流行株のp24モノクロール抗体及び関連の検査方法は、国内の医療者・研究者のニーズに応えるだけでなく、彼らのより特異的な検査に対するニーズも満たすことができる。

 中国政府は一貫してエイズの予防・研究事業を大いに重視するとともに、エイズ研究事業に積極的な支援を与えてきた。国内の専門家諸氏のたゆみない探究と実践により、中国はHIV抗原抗体検査の方面で際立った成果を収めてきたが、外国の先進的な検査技術レベルとの間には依然として一定の隔たりが存在している。ELISA分析法に基づく検査試薬の感度の向上がなお待たれており、感度と特異性のさらなる向上、ウインドウ期の短縮、簡便さとスピードは、HIV抗原抗体検査試薬の今後における発展の主要な方向である。