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蛋白質構造の研究への低温電子顕微鏡による三次元再構成技術の応用

2010年11月15日

孫飛

孫飛(FeiSun):中国科学院生物物理研究所研究員

1979年5月生まれ。2006年、清華大学を卒業、生物物理学博士学位取得。現在、中国科学院生物物理研究所研究員、博士課程院生指導教官、中国科学院蛋白質科学研究プラットフォーム生物イメージング技術実験室首席科学者、中国生物物理学会理事、中国生物物理学会青年工作委員会主任、中国生物物理学会分子生物物理専門委員会委員、中国電子顕微鏡学会低温電子顕微学専門委員会委員、「生物物理学報」常務編集委員。大阪大学蛋白質研究所、英オックスフォード大学構造生物学部、シンガポール国立大学電子顕微鏡施設、米Scripps研究所分子生物学支部及び自動化分子イメージング国立施設等の研究機関を訪問。2008年、「全国優秀博士論文」賞を獲得、第8回「中央国家機関十大傑出青年」の称号授与。2009年、貝時璋青年生物物理学者賞等受賞。主な研究分野は低温電子顕微三次元再構成技術、結晶学技術等の多様な生物物理方法を用いた、膜蛋白質及び蛋白質超分子複合体の構造と機能の研究。

 低温映像技術はかなり幅広い内容を含んでおり、低温電子顕微鏡イメージング技術の他、エックス線による顕微イメージング及び蛍光顕微イメージング等の技術にも低温映像の方法(まだ発展途上にあるが)がある。また、低温電子顕微技術は蛋白質三次元構造の研究分野で応用される他、細胞の天然超微細構造を研究する分野でも独特の役割を果たしている。このため、本論文は低温電子顕微鏡による三次元再構成技術が蛋白質構造の研究に応用されていることについて主に紹介する。電子顕微鏡による三次元再構成技術の原理と最近の動きに関し、我々の研究チームは今年、中国の「生物物理学報」で詳細な総合解説を行った[1]。従って、本論文は低温電子顕微鏡による三次元再構成技術及びその発展の歴史と動向を簡単に紹介した後、蛋白質複合体の三次元構造解析におけるこの技術の応用と最新の成果を重点的に紹介し、さらにこの研究分野での中国の現状及び今後の方向を日本の読者に紹介することとする。

 構造生物学は生物高分子の構造と運動の研究を通じて生命現象を解き明かす科学である。薬物設計、ワクチン開発及び蛋白分子の性能改善といった応用分野はいずれも構造生物学の研究成果を基礎としている。エックス線結晶学、核磁気共鳴スペクトル学、電子顕微鏡三次元再構成(電顕三次元再構成とも呼ばれる)は構造生物学の主要な三大研究手段であり、研究のサイズと精度の面でそれぞれの強みを持つ。図1は構造生物学の各種研究手段を比較したものである[1]。小角散乱と伝統的な生物物理化学技術は各種サイズの生物分子を研究するのに適しているが、分解能が比較的低い。核磁気共鳴技術は解析分解能が比較的高いものの、研究サイズが比較的小さい。エックス線結晶学は研究サイズの範囲が比較的広く、且つ高分解能の構造を得ることができる。低温電子顕微鏡三次元再構成技術は超高分子複合物の三次元構造を得ることができ、一般には中等度の分解能(ナノ級)に達する。自由電子レーザー散乱技術は発展しつつある技術であり、様々なサイズにおいて生物高分子の原子分解能に近い三次元構造が得られるものと期待されている。自由電子レーザー散乱技術が発展を遂げるまで、低温電子顕微鏡三次元再構成技術はサイズの大きい複雑な分子体系の高分解能構造を研究するための効果的な方法となる。現在、この再構成技術は蛋白質の三次元構造を研究する重要な手段となり、急速に発展している。Andrej Saliらは構造生物学の長年の研究活動を総括し、今後の研究の方向を打ち出した。それは即ちエックス線結晶学、核磁気共鳴、低温電子顕微鏡三次元再構成、蛍光エネルギー共鳴(FRET)等を含む多くの生物物理技術を統合し、それぞれの足りない点を補い合い、蛋白質構造に対する理解を蛋白質超分子複合体さらには全ての細胞に置き、最終的に分子レベルにおいて細胞の構造を理解することである。その中で、低温電子顕微鏡三次元再構成技術は架け橋としての重要な役割を果たしている[2]。

図1 

図1 構造生物学における各種研究手段の比較

(『生物物理学報』から引用[1]。編集部の同意を得ている)

 低温電子顕微鏡三次元再構成技術の発明は生物高分子電子顕微学と低温電子顕微鏡技術の確立に由来する。生物高分子電子顕微学の起源と発展に関し、英ケンブリッジ大学のMRC分子生物学実験室で働いた経験を持つ尹長城博士(現北京大学医学部生物物理学科教授)は今年、「生物物理学報」に発表した総合解説の中で興味深い歴史を述べている[3]。その創始者はMRC分子生物学実験室のAaron Klug教授と愛弟子のDavid DeRosier教授である。彼らは1966年に電子顕微鏡写真を利用してタバコのモザイクウイルスの三次元構造を再構成することに関する著名な論文をNatureに発表し、電子顕微鏡三次元再構成の一般的な概念と方法を提起・確立した[4]。その基本原理は数学の中央断面定理に基づく。即ち三次元物体の一定方向に沿った投影図のフーリエ変換は、この物体が対応するフーリエ変換した空間の中で中心を通り、且つ投影方向に垂直な1つの断面であり、物体の完備した投影の集合と物体の三次元構造は同値となる。我々は実験で、それぞれの方向における蛋白質複合体の投影を集め、計算の方法を通じて各投影図の配向と中心を確定し、その後、各投影図についてフーリエ変換を行い、投影方向に従って三次元フーリエ空間の対応する断面を埋めていった。最後に逆フーリエ変換を行えば、この蛋白質重合体の三次元構造を得ることができる。

 三次元再構成理論の確立により、電子顕微鏡を利用して蛋白質等の生物高分子の三次元構造を解析することが可能となった。しかし、まだ2つの問題を解決する必要がある。1.固定と脱水の問題--電子顕微鏡の電子光路は高真空状態にあり、生物試料は高真空の中で脱水変形を起こし、その天然含水状態下での構造を観察することができない。2.照射損傷問題--通常の材料科学の観察で使用される1平方オングストローム当たり数百~数千個の電子の放射線量は生物試料に大きな照射損傷を与え、その天然構造が深刻な破壊を受ける。この2つの問題を解決するため、人々は低温電子顕微鏡技術と低線量照射技術を打ち出した。低温電子顕微鏡技術は含水生物試料を急速冷凍して固定させ、液体窒素(液体ヘリウム)温度の下で電顕イメージングを行う。低温固定により、生物試料の脱水問題が解決され、また、生物試料の耐照射損傷能力が高まった(液体窒素温度では1平方オングストローム当たり約20個の電子、液体ヘリウム温度では約40個の電子となる)。低線量照射技術はイメージングエリアの電子放射線量を正確に制御することができ、これにより、試料は不必要な照射損傷を受けることが避けられる。低温電子顕微技術と低線量照射技術が出現する以前、人々は重金属陰性染色の方法を用いて生物高分子の嵌合構造(真の分子構造でない)を得るしかなかった。1984年、Dubochet J.らはウイルスの低温電子顕微鏡写真を初めて発表し、低温電子顕微研究の時代が切り開かれた[5]。低温電子顕微鏡技術、低線量照射技術と電子顕微鏡三次元再構成理論を踏まえ、新しい研究分野が出来上がった。即ち低温電子顕微鏡三次元再構成技術を主要な手段とする構造生物学の研究である。この分野は過去30年余りの間に試料の調製、計器の性能、データ収集・処理の自動化水準、画像処理技術、計算の規模と能力及び再構成結果の分析処理技術において大きな進展が得られ、生命科学の研究分野に大いに応用されている。以下、蛋白質構造の研究における低温電子顕微鏡三次元再構成技術の最新の進展状況を詳しく紹介する。

 生物試料のそれぞれの特徴に基づき、低温電子顕微三次元再構成技術を用いて生物高分子の三次元構造を解析する際、そのデータの収集・処理方法は異なってくる。これらの試料には螺旋対称性を持つ杆状試料、整然と配列された二次元の結晶試料、アイソタクチック高分子複合体の粒子試料、ウイルス試料、複雑な分子体系/細胞器官といったアイソタクチック性を備えない試料等が含まれ、また、これらの試料を処理する方法には螺旋再構成技術、電子結晶学、単粒子三次元再構成技術、電子断層三次元再構成技術がある。

 核小体から染色体に至る多層分級構造、蛋白質の一次、二次から三次に至る構造のように、生物分子体系は多くの段階から成る整然としたものである。チュービュリン又はアクチンで構成される細胞骨格システム、細菌の鞭毛システム、二重鎖DNAシステム及びタバコ・モザイクウイルスのカプシドシステムは天然状態の下で螺旋対称性を示す。この他、幾つかの特殊な条件の下において、蛋白質等の生物高分子[6]は整然と配列され、繊維状の螺旋対称性を持つミクロ構造を形成することができる。螺旋対称性を持つこれらの試料は平行入射する電子波に対し、回折現象を発生させる。こうした回折斑点の振幅は直接測定することができ、螺旋構造試料の画像についてフーリエ変換を行えば、対応する回折点の位相を得ることができる。このため、我々は螺旋対称試料に対し、結晶学に類似した方法を通じてその三次元構造を解き明かすことができる。但し、螺旋対称性は円柱座標の中で描く必要があるため、ここでのフーリエ変換はいずれも円柱座標の中で行うことになり、フーリエ-ベッセル変換とも呼ばれる[7]。回折方法を利用して螺旋対称性試料の三次元構造を解析した一番の成功例は、アセチルコリンの受容体膜蛋白質に関する三次元構造解析である。Nigel Unwinと藤吉好則教授は2003年にアセチルコリン受容体膜蛋白質の螺旋管試料を獲得し、電子顕微鏡を通じてその螺旋回折データを測定するとともに、この受容体膜蛋白質の4Å分解能の三次元構造を解析した。宮沢淳夫博士はこの活動の中で重要な貢献をした[8]。この他、細菌鞭毛の4Å分解能構造[9]と微細管の4Å分解能構造[10]も螺旋試料に対する回折技術を通じて得られたものである。自然界に天然に存在する螺旋対称性試料を除き、蛋白質を組み換え、又は抽出した螺旋対称性の配列を持つ試料を得ようとしても、それは比較的難しく、このため、螺旋再構成の方法は主に微視的又は微細繊維等の細胞骨格の構造に応用されている。また、湾曲しやすい螺旋線試料は処理するのが比較的難しく、近年、人々は単粒子分析の方法を発展させ、螺旋対称性の試料を処理してきた[11-13]。試料の螺旋対称性により、螺旋管の方向に沿ってそれぞれ一定の間隔を置けば、重複した構造が現れ、その中の重複しない独立ユニットを選び取ることができる。大量の螺旋管試料の中から選び取られたこれらの独立ユニットは多様な配向を有しており、このため、単粒子三次元再構成の方法を通じ、この独立ユニットの三次元構造を得ることができる。単粒子分析方法による螺旋試料構造の解析は近年、大きな前進が得られた。例えば、微細管凝集核形成因子γ-TuSCの8Å分解能構造はその13回の対称的な組立と微細管蛋白質の相互作用により、微細管の形成が引き起こされることを明らかにした[14]。最も大きな前進はアクチンフィラメントに対する高分解能の構造解析である。アクチンフィラメントは直径が非常に小さく、その低温電子顕微画像はコントラストが低く、電子回折信号が弱いため、これまではその高分解能の構造を得ることが難しかった。2010年10月、Egelman研究チームは単粒子方法を利用し、アクチンフィラメントの低温電子顕微画像に対する分析を進め、10Åに近い三次元構造を得た[15]。これと同時に、大阪大学のNamba研究チームはエネルギー濾過器を通じ、アクチンフィラメントの低温電子顕微画像のコントラストを高め、6.6Åの三次元構造を得るとともに、F-actinの構造についてきめ細かな分析を行い、アクチンの組立前後における配座変化を発見した[16]。

 生物高分子は空間の中で整然と配列されており、三次元結晶を形成することができ、また、二次元結晶(特に膜蛋白分子)を形成することもできる。二次元結晶について言うなら、それはX-Y平面内においてのみ並進対称性を備えている。電子波を二次元結晶に照射した時に回折を発生させることができ、電子顕微鏡で記録した二次元画像に基づき、位相を確定し、二次元結晶の回折図譜を利用して振幅を確定する。さらに逆フーリエ変換を通じて高分子の密度投影を計算した後、三次元再構成技術を利用して高分子の三次元構造図を手に入れ、生物高分子の三次元構造を解析するのである[17]。こうした方法は電子結晶学と呼ばれる。Richard Hendersonらは1990年にバクテリオロドプシンの構造を解明した[18]。電子結晶学の技術を利用して蛋白質の三次元構造を解明したのはこれが初めてである。可溶性蛋白質と比較して言うなら、膜蛋白質は二次元結晶の形成が一段と容易であり、このため、電子結晶学は膜蛋白質の三次元構造研究において大きな可能性を秘めている。Christopher G.Tateらは2003年に電子結晶学の方法を通じて大腸菌薬物輸送膜蛋白質EmrEの三次元構造を解析した。その分解能は7Åであり、構造分析によりこの膜蛋白質の開閉機序が明らかにされた[19]。この他、植物葉緑素光反応システムIIの反応の中心[20]、グリセリンチャネル[21]及びH+-ATPase[22]の三次元低分解能構造も二次元電子結晶学により得られたものである。電子結晶学を利用すれば、膜蛋白質の原子分解能構造を解析することができる。この分野におけるシンボリックな業績は、Walz、Harrison、藤吉3教授が共同で完成したアクアポリンの1.9Å分解能の三次元構造解析であり、この構造により、膜蛋白質が膜脂質分子とどう相互作用するのかが明らかにされた[23]。二次元蛋白質結晶を成長させるのは比較的難しく、高品質の二次元結晶を得ることはなおさら難しい。このため、電子結晶学を利用して蛋白質の三次元構造を研究するケースは国際的にも多くない。近年、京都大学の藤吉好則教授とハーバード大学のTom Walz教授の実験室はこの分野での活躍が目立つ。彼らの研究チームはそれぞれ1.アクアポリン4の二次元結晶構造の選択的な水透過性を研究し[24]、2.胃のH+K+-ATPaseの二次元結晶構造を通じてこのATPase内のサブユニットの相互作用及び逆循環反応の抑制におけるその役割を研究し[25]、3.尿素輸送チャネル蛋白質の二次元結晶構造を研究して、このチャネル蛋白質のオリゴマー形式を発見し[26]、4.それぞれ異なる燐脂質分子層におけるアクアポリン0の二次元結晶構造を解析することを通じ、膜蛋白質と各燐脂質分子の相互作用を研究した[27]。将来、二次元結晶試料の成長と観察技術の面で大きな前進が得られるなら、電子結晶学による膜蛋白質の三次元構造の研究は依然として大きな可能性と優位性を持つ。なぜなら、エックス線結晶学の方法を利用して解析する膜蛋白質構造が主に徐染剤に包まれた状態であるのに比べ、二次元電子結晶学は燐脂質二分子層における膜蛋白質の構造を研究し、その天然状態により近づけることができるからである。

 低温電子顕微三次元再構成技術の中で、現在最も幅広く応用されているのは単粒子三次元再構成技術であり、これは単粒子分析とも呼ばれる。この技術はアイソタクチック性を備えた生物高分子の構造解析に主に適用される--蛋白質等の生物高分子の溶液試料は微小孔を含むカーボン膜に装荷され、急速冷凍の方法を通じ、これらの高分子粒子がガラス状態の氷層の中に包埋される。それらは全く同じ三次元構造を持ち、方位の配向が異なるだけである。透過型電子顕微鏡を利用してこれらの粒子分子の投影画像を集め、画像処理を通じてこれらの投影粒子の空間配向を計算した後、中央断面定理に従って三次元再構成の計算を行い、粒子分子の三次元構造を得る。この計算過程は反復して繰り返すもので、最終的に正確な結果に収斂される。単粒子分析において、投影粒子の空間配向を正確に解析することは高分解能の三次元再構成構造を得るカギとなる。このため、人々はそれぞれ異なるアルゴリズムを発展させ、電顕原始画像の低信号対雑音比を克服するとともに、各粒子の配向を正確に計算している。これには同値線方法(中央断面定理に基づき、各対の投影図のフーリエ変換は共通する1本の交線を持っており、この線を同値線と呼ぶ)、投影整合方法等がある。分析を要する高分子試料はそれぞれ異なる特徴を持つ。例えば、二十四面体の対称性を持つウイルス粒子試料、回転の対称性を持つ分子シャペロン試料、対称性を備えないリボソーム試料等であり、このため、単粒子試料のそれぞれの特徴に基づき、投影配向と三次元再構成の面でアルゴリズムが異なる。

 二十面体対称性のウイルス粒子については60の対称操作があり、その投影図のフーリエ変換自身が37対の同値線を持ち、これらの同値線の分布パターンとこの投影粒子の空間配向は対応の関係を有する。このため、自己同値線を利用すれば、それぞれの投影の配向を解析することができる。この他、各対の投影図のフーリエ変換の間にはいずれも60対の交互同値線が存在しており、これらの同値線の分布パターンとこの投影粒子の相対的な空間配向は対応の関係を有する。このため、交互同値線を利用すれば、各投影間の相対的な配向を計算するとともに、自己同値線を利用して計算した結果をチェックすることができる。二十面体の対称性により、その粒子の配向解析は比較的正確に行われ、且つその60重の対称性を利用して密度を平均化し、信号対雑音比を大幅に高めることができる。単粒子三次元再構成技術の応用はウイルスの三次元構造を解析する面で大きな成功を収めた。近年の原子分解能に近い幾つかのウイルス構造の解析は単粒子方法を利用したものである。Grigorieff研究チームは2008年にロタウイルス内カプシド蛋白VP6の3.8Åの電子顕微鏡構造を発表した。これは単粒子分析方法により初めて得られた4Å以上の原子分解能に近い構造となる。こうした分解能レベルの下で、人々は比較的大きい多くの残基の側鎖をはっきりと見ることができるようになった[28]。その後、Chiu研究チームが感染性を持つepsilon15ウイルスカプシド4.5Åの電子顕微鏡構造を得た[29]。また、Zhou研究チームは細胞質型多角体ウイルス3.88Åの電子顕微鏡構造を得るとともに、RNAパッケージング時の配座変化を発見し、これにより、RNAの放出とパッケージングのカップリング機序が解明された[30]。2009年、Grigorieff研究チームは外カプシド蛋白VP7に被覆されたロタウイルス粒子4.0Åの構造を得た[31]。2010年、ウイルスの単粒子三次元再構成分解能が一段と向上した。これにはI型ウシ乳頭腫ウイルスの3.6Å構造[32]、ヒトアデノウイルスの3.6Å構造[33]、水生レオウイルスの3.3Å構造[34]がある。これらの巨大ウイルスの高分解解析のお陰で、人々はその精密且つ正確な原子モデルを得ることができるようになり、ウイルス内部における組立の複雑なメカニズムが明らかになった。3.3Åの分解能は低温電子顕微鏡の単粒子三次元再構成で現在到達することのできる最高レベルであり、この記録は米UCLAのZhou Hong教授の率いる研究チームが持つ。同チームは高分解能三次元電子顕微鏡の最先端の研究をリードしている。

 高対称性のウイルス粒子の他、分子シャペロンのように中等度の対称性(回転対称性)を持つ高分子複合物の単粒子三次元再構成の研究でも近年大きな進展が得られた。高対称性の粒子試料と異なり、低対称性又は対称性を持たない粒子試料の配向は自己同値線計算モデルで解析することができず、投影整合の方法を利用する必要がある--即ち1つの三次元初期モデルを構築し、このモデルについて全空間配向の投影を行い、原始粒子画像と各投影画像間の相似整合を通じて原始粒子画像を得る。さらに全ての原始データの配向を計算してから三次元再構成を行い、その後、新たな計算で得られた三次元モデルを利用し、次の段階の投影整合を行う。このように繰り返して高分解能の三次元再構成結果を得ることになる。Chiu研究チームは2008年に一型分子シャペロンGroELの約4Å分解能の電子顕微鏡構造を得るとともに、カーボン骨格の追跡を行った[35]。これはウイルスを除けば、最も早く得られた原子分解能に近い蛋白質複合体構造である。その後、この研究チームはさらにATP・AlFxに誘導される二型分子シャペロンMm-cpnの閉鎖配座の4.3Å分解能構造[36]、真核細胞内の分子シャペロンCCTの4Å分解能電顕密度図に基づく原子モデルを発表した。CCTは相同性が比較的高い8種の分子シャペロン蛋白質から成る16集合体であり、それは細胞内のアクチンとチュービュリンの正確な折り畳みにとって非常に重要なものである。低温電子単粒子分析技術を利用すれば、その原子モデルを解析することができ、また、8種の蛋白サブユニットを区分するのは並々ならぬことであった。Chiu研究チームの上記の成果はこの技術が今後数年間の蛋白質構造研究においてますます大きな役割を発揮するであろうことをはっきりと示している。分子シャペロン試料を除き、低対称型試料の4Å分解能より高い低温電子顕微鏡三次元再構成に関する研究報道はまだ見られない。対称性を持たない分子粒子については一般に高分解能の電子顕微鏡構造を得るのが難しい。その主な原因は4つある。第1に、この種の分子は比較的小さく、電顕イメージングのコントラストが相対的に劣る。第2に、この種の分子は一般に柔軟性が比較的強く、多種の配座を持ち、粒子構造のアイソタクチック性が比較的低い。第3に、対称性を持たないため、その配向の正確な解析は比較的困難を伴う。第4に、この種の分子の正確な初期モデルを得ることは高い分解能の三次元構造を得る上で重要である。対称性を持たない粒子分子の研究において、リボソームは1つの典型となる。Frankらの実験チームは1980年代からリボソームの電顕三次元構造の研究に取り掛かり[38-40]、90年代には15Å~25Å前後の電子顕微鏡構造を得た[41-43]。これらの構造はその後のリボソーム結晶構造の解析にとって非常に重要な役割を果たした。近年、リボソームの高分解能構造に関する報道が相次いでいるが、7Å以上の構造[44-47]はいずれも2009年以降に発表されており、最高分解能はBeckmannチームが発表した5.8Å構造である[47]。無論、低温電子顕微三次元再構成技術を利用すれば、高分解能の構造が得られる他、各種の状態下における蛋白質高分子複合体の配座を捕捉することができ、これはこの技術の大きな強みである。英Birkbeck大学のHelen Saibil教授は低温電子顕微鏡三次元再構成技術を利用し、分子シャペロンGroELの動的構造変化を研究する面で大きな成功を収め、静止状態、ATP結合状態、GroESとの結合状態、ADP結合状態及びATP水解状態の下におけるGroELの多様な構造を得るとともに、機能循環の中でのGroELの精密な配座変化を作成した。こうした変化はエックス線結晶方法では研究を進めることが難しい[48-50]。分子シャペロンとリボソームの他、小胞輸送に関係するケージ蛋白Clathrin[51]、プロテアーゼ[52]、リボソーム翻訳因子[53]等の生物分子複合体の構造も単粒子三次元再構成技術を利用して得られたものである。この他、画像処理・分析技術の発展に伴い、単粒子三次元再構成方法を利用すれば、高分子複合体の異なる配座状態を同時に捕捉でき、これらの異なる配座状態を順番につなげると、この分子粒子の動的配座変化を描き出すことができるようになった。これは時間分解能を持つ低温電子顕微鏡三次元再構成技術と呼ばれる[54]。

 螺旋管試料、二次元結晶試料及び全く同じ構造を持つ単粒子試料の他、人々はより複雑な生物超分子体系の構造について研究を進めることを望んでいる。例えば、ミトコンドリア、染色質、ゴルジ体等である。その一方、螺旋再構成、電子結晶学、単粒子三次元再構成の方法では三次元構造を解析することができない生物試料もまだ沢山ある。例えば、HIVウイルス、インフルエンザウイルス等はアイソタクチック形態の高分子複合体を持っていない。この種の試料を処理する電子顕微方法は電子断層走査三次元再構成技術と呼ばれる。具体的に言うと、調製した試料を透過型電子顕微鏡の中に置き、一定の角度間隔で試料を回転させるとともに、CCD又はフィルムを用い、それぞれの角度における試料の二次元投影画像を記録する。試料の傾斜回転範囲は通常、-70°~+70°で、間隔角は1°又は2°となる。その後、収集した原始データを整合し、重み付き後方投影、代数反復(ART)又は同期反復(SIRT)等の方法を利用して三次元再構成を行い、試料の三次元構造を得る。電子断層三次元再構成は研究サイズを大きくすることができ、細胞レベルの超微細構造について再構成、観察及び分析を行い、細胞器官、亜細胞組織体さらには全細胞の三次元構造について適切な研究を進めることができる[55]。その分解能は5~20nm。電子断層三次元再構成技術の利用については、全細胞、細胞骨格、ウイルス、細胞器官等の超微細構造に関する百編余りの文献が既に報道されている。例えば、Wolfgang Baumeisterらはこの技術を用い、真核細胞Dictyosteliumの三次元構造を得た。その分解能は5~6nmに達し、さらに原位置においてリボソーム、26Sプロテアーゼ等の高分子複合体の定位観察を行った[56]。電子断層三次元再構成密度図を基礎に、人々は三次元密度図の分子識別・分類・平均化技術を発展させた。この技術を用いれば、電子断層技術の応用範囲を広げるとともに、その分解能を5nmから2nm前後に高めることができ、生体細胞又は細胞器官の三次元構造と試験管内生物分子の高分解能構造との間のギャップが埋められた。その結果、人々は生物高分子複合体の細胞内部における天然構造を得ることができるようになった。2002年、Baumeister研究チームは型板に基づく識別関連のアルゴリズムを発表し、小胞内の成分の異なる複合物を区分することに成功して、こうした方法の実現可能性を証明した[57]。2003年、Grunewaldらは単純疱疹ウイルスの電子断層構造を得るとともに、三次元密度平均化技術を用い、核蛋白シェルについて計算処理を行い、再構成分解能を大いに向上させ、構造分析の信頼性を保証した[58]。Forsterらは反復三次元平均アルゴリズムを発展させ、欠失楔を考慮した上で、この方法を利用し、マウス白血病逆転写酵素ウイルス膜蛋白トリマー複合物の2.7nm分解能の三次元構造を得た[59]。生物物理研究所の朱平研究員は2006年に電子断層と三次元平均化技術を利用し、AIDSウイルス膜糖蛋白突起の三次元構造及びその分布を得た[60]。非常に意義深いのは、Ken Taylor研究チームが昆虫翅筋を急速冷凍し、樹脂に包埋した切片試料について電子断層三次元再構成を行うとともに、三次元密度平均化技術を利用し、アクチンとミオグロブリンの原位置での作用に関する原子モデルを得たことである[61]。これはプラスチック切片の中から分子の三次元構造モデルを得た典型例であり、たとえ伝統的な固定包埋技術であっても試料の生物構造をある程度保存できることを物語っている。電子断層技術の発展に伴い、三次元密度の分子識別、分類、平均化等の技術は今後、一層幅広く応用され、普及することになろう。

 以上、蛋白質構造の研究における低温電子顕微鏡三次元再構成技術の応用について簡単な紹介を行い、総合的に説明した。総じて言うなら、高分解能(原子分解能)の三次元構造を得ることは電子顕微鏡による三次元再構成技術の目指す重要な目標となる。この目標を実現するには今後、試料の調製(試料の均一性を高める)、機器の性能(高分解能情報を得る能力を強化する)、画像処理アルゴリズム(より有効なアルゴリズム、高分解能時における三次元再構成アルゴリズムのEwald補正、厚い試料の電子回折の動力学的補正...)等の面で新たな突破口を開く必要がある。これは今後5年内に可能であると予測することができる。この他、研究サイズを拡大する面で、現在発展しつつある光電統合技術、走査透過型電子顕微鏡技術及び複光束型走査電子顕微鏡技術は電顕三次元再構成技術の新たな成長ポイントとなるであろう。これらの技術は今後数年内に生命科学研究分野での応用が増え、研究のサイズと分解能において、構造生物学と細胞生物学の距離が一段と狭まるものと見られる。

 以下、電子顕微鏡三次元再構成研究の中国での進展状況を紹介する。中国は早くも1950年代に電子顕微鏡の製造と応用をスタートさせた。当時、銭臨学先生は電子顕微鏡を初めて利用し、研究を進めるとともに、その実験結果を世界に発表した。その後、わが国は多くの電子顕微鏡を開発し、これには透過型電子顕微鏡、プローブ走査型電子顕微鏡及び白春礼院士(アカデミー会員)らが研究して成功を収めた走査型トンネル電子顕微鏡等が含まれる。この他、中国の電子顕微学界は郭可信先生、李方華先生ら古い世代の科学者の指導の下で電子顕微鏡を利用し、固体物理学、材料科学、表面物理学及びナノ科学において多方面の活動を繰り広げ、実り豊かな研究成果を得た。生物医学分野では、北京大学の翟中和院士と丁明孝教授が電子顕微鏡を利用し、細胞生物学の研究活動を長年繰り広げ、卓越した成果を収めた。低温電子顕微三次元再構成技術を応用し、蛋白質等の生物高分子の三次元構造を研究する面で、中国はスタートしたのが比較的遅く、中国科学院生物物理研究所の徐偉教授と中山大学の張景強教授が1980年代に取り組んだのが最初のケースとなった。90年代に入ると、清華大学の隋森芳教授が電子結晶学と単粒子三次元再構成の研究に着手し、大腸菌蛋白質輸送SecYEG-SecAシステムに対する構造研究[62、63]、細胞内小胞輸送システムの関連蛋白質synaptotagminに対する構造研究[64-66]、大腸菌分子シャペロン酵素DegPに対する構造研究[67、68]及び大腸菌Mgイオンチャネル蛋白質に対する構造研究[69]において抜群の業績を残した。尹長城北京大学教授の研究チームも低温電子顕微三次元再構成に比較的早くから取り組んだ実験室であり、彼らはe型肝炎ウイルスの低温電子顕微鏡構造を研究した[70]。中国の低温電子顕微鏡三次元再構成に関する研究はこの5年で急速な発展を遂げつつあり、蘭州大学の武一教授、清華大学の高海嘯-雷建林-高寧研究チーム、上海パスツール研究所の陳栄研究員、中山大学の張勤奮研究チームはいずれも低温電子顕微鏡による構造生物研究のプラットフォームを確立した。また、台湾中央研究院化学研究所の章為皓研究員も位相板技術を利用し、低温電子顕微研究を進める面で立派な仕事をした[71]。中国科学院生物物理研究所は中国科学院蛋白質科学研究プラットフォーム第2期建設プロジェクトの中で低温電子顕微鏡三次元再構成研究プラットフォームを重点的に発展させた。現在、当研究所では世界をリードする生物イメージング技術実験室が既に完成しており、原子力顕微鏡1台、使用電圧200kVと120kVの透過型電子顕微鏡各1台、世界最先端の300kVのTitan Krios冷凍低温透過型電子顕微鏡1台を持つ。その他試料調製設備も完備しており、例えば常温/低温超ミクロトーム、高圧冷凍計、冷凍代替計、試料自動急速冷凍計、試料伝送バー、高性能コンピュータ等がある。現在、当研究所はこの研究プラットフォームを足場とし、次の4つの研究チームが生物電子顕微の研究に従事している--孫飛研究チームは結晶学と低温電子顕微鏡を結び付けた手段を採用し、蛋白質複合体及び膜蛋白質の構造と機能を研究しており、細胞表面陥凹小胞、ウサギ出血症ウイルス、II型分子シャペロンの電子顕微三次元構造の研究で手本を示した[72-74]。朱平研究チームは主に低温電子断層イメージングの研究を進めており、原子分解能に近いウイルス電子顕微三次元構造が既に得られた。苗竜研究チームは電子顕微鏡を用いて細胞の超微細構造を研究し、細胞生物学の問題を解明した。徐偉研究員と李剛博士を中心とする研究チームは電子顕微方法学のイノベーションを目標に掲げており、低温電顕試料の調製に用いるGiGミリポー配列カーボン膜を開発した。これらが合わさり、研究陣はかなり充実しており、2年内に重要な研究成果が現れるものと期待される。

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