第51号:幹細胞および再生医学
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造血幹細胞のエピジェネティクス

2010年12月13日

岩間 厚志

岩間 厚志(いわま あつし):
千葉大学医学研究院先端応用医学講座細胞分子医学

1987年新潟大学医学部卒業。自治医科大学血液科助手、熊本大学医学部助手、ハーバード大学医学部博士研究員、筑波大学基礎医学群講師、東京大学医科学研究所講師をへて、05年より現職。研究テーマは幹細胞のエピジェネティクス。

はじめに

 エピジェネティクスとは、DNAの配列変化を伴うことなく、クロマチンへの後天的な修飾により遺伝子発現が制御される現象を意味し、ヒストンの化学修飾、DNAのメチル化、クロマチンリモデリング、各種のRNAなどによる遺伝子発現制御が含まれる。生体の組織・臓器を構成する細胞は同一のゲノムを有しているが、個々の細胞はエピジェネティックな制御機構により遺伝子情報の厳密な発現制御を受けており、多様な形態と機能を獲得する。近年、胚性幹 (embryonic stem: ES) 細胞をモデルとした網羅的な発現解析、クロマチン免疫沈降解析から、幹細胞に特異的なヒストン修飾が報告され、幹細胞特有な細胞形質がエピジェネティックな観点から理解されつつある。造血幹細胞研究にもこの観点が取り入れられ解析が進んでいる。本稿では、造血幹細胞の重要なエピジェネティック制御分子であるポリコーム複合体を中心に造血幹細胞のエピジェネティクスを概説する。

トライソラックス群複合体とポリコーム群複合体によるヒストン修飾

 ヒストン蛋白のN末端はアセチル化、メチル化、ユビキチン化等の化学修飾を受け、これを特異的なクロマチン因子が認識し結合することにより、転写、複製、修復等のクロマチン機能が制御される。例えば、転写活性化のエピジェネティックマークとされるヒストンH3リジン4 のトリメチル化 (H3K4me3) 修飾は主としてプロモーター領域の比較的広範な領域で認められ、H3K4me2はより遺伝子後半部に認められる。転写抑制に働くH3K27me3とH2AK119のモノユビキチン化 (H2Aub1) は転写開始点近傍に濃縮される。このようなヒストン修飾の中で、トライソラックス群 (trithorax group: TrxG) 複合体とポリコーム群 (polycomb group: PcG) 複合体によるヒストン修飾 (H3K4me3とH3K27me3) が幹細胞特異性を規定するヒストン修飾を形成することが明らかとなった。

 ヒトの PcG 複合体は、生化学的に2種類の複合体 (Polycomb repressive complex [PRC] 1 およびPRC2) に大別され、PRC1 は CBX、HPH、RING1A/B、BMI/MEL18 等から、PRC2 はEZH2、EED、SUZ12 等から構成されている(1, 2)。RING1B は、H2AK119 のユビキチン E3 リガーゼであり、H2AK119をモノユビキチン化 (H2Aub1) することにより転写伸長の阻害とクロマチン凝集を引き起こし、PcG 依存的な転写抑制の重要な役割を担っている。EZH2 は H3K27 のメチル化酵素である。一般的には、はじめに PRC2 が標的遺伝子座に結合し、H3K27 をトリメチル化し (H3K27me3)、これをCBX のクロモドメインが認識し PRC1 がリクルートされ、転写抑制状態の維持に働くと考えられている (図1)。一方で、TrxG はMLL、WDR5、ASH 等から構成される。MLL は H3K4 に対するヒストンメチル化酵素であり、転写活性化に働く(3)。PcG と TrxG は転写に拮抗的に作用することから、これらの因子群のバランスにより標的遺伝子の発現が制御されると考えられている。

図1

図1 ヒストン修飾と転写制御

◆(図左側)トライソラックス群 (TrxG) 複合体の構成分子であるMLLによるH3K4のトリメチル化、UTX/JMJD3などの脱メチル化酵素によるH3K27me3の脱メチル化、さらにはモノユビキチン化H2AK119 (H2AK119ub1)の脱ユビキチン化は転写を活性化する。
◆(図右側)一方で、ポリコーム群 (PcG) 複合体であるPRC2によるH3K27のトリメチル化 (H3K27me3) およびPRC1によるH2AK119のモノユビキチン化 (H2AK119ub1)、JARID1などによるH3K4me3の脱メチル化は転写抑制にはたらく。PcGを介した転写抑制機構は、まずPRC2のEZH2によりH3K27がトリメチル化され、このH3K27me3をPRC1のHPC がそのクロモドメインを介して認識しPRC1がリクルートされる。RING1A/1BはE3 ubiquitin ligase としてH2AK119 をモノユビキチン化する。BMI1は酵素活性を持たず、RING1A/1B と結合することによりその酵素活性を促進する。また、この結合により、相互の蛋白質が安定化する。

造血幹細胞の多能性を規定するヒストン修飾

 幹細胞は分化の多能性を維持したまま自身のコピーを作成し(自己複製)、幹細胞プールを一定に維持する。幹細胞は分化多能性を有しており、分化制御遺伝子の発現は抑制されているものの、細胞分化に伴いいつでも活性化され得る状態(すなわち可逆的な発現抑制状態)を維持している。この可逆的な発現抑制状態が幹細胞らしさを決定付ける要因の一つである。興味深いことに、ES 細胞では細胞分化に関わる分化制御遺伝子、すなわち、分化誘導に伴い転写が活性化される転写因子、シグナル分子等のプロモーター領域に PRC2による転写抑制化 (H3K27me3) と TrxG による活性化 (H3K4me3) の相反するヒストン修飾が共存するbivalent domainが形成されることが明らかとなった(図2)(4)。bivalent domainにはPRC1によるヒストン修飾(H2AK119Ub1)とともに転写開始型 RNA ポリメラーゼII (S5-RNAP) が共局在するものの転写伸長型 (S2-RNAP) は排除される(5)。したがって、bivalent geneは転写開始状態にあるが転写伸長反応が阻害された状態で維持されているものと考えられる。すなわち、分化制御遺伝子の転写はアクセルを踏み込みつつも、ブレーキが同時に踏み込まれている状態と例えることができよう。この状態は、細胞内外のシグナルに対応して、あらゆる方向の細胞運命の決定・細胞分化を速やかに開始し得る状態、すなわち分化多能性を維持する状態と考えられる。bivalent domain は未分化状態を維持する ES 細胞において分化制御遺伝子のプロモーター領域に広く検出されるが、分化シグナルを受けてTrxGとPcGによるヒストン修飾のバランスが変化し、結果的に標的遺伝子発現のON/OFFが制御され、ES 細胞の分化方向性が決定される(図2)。したがって、分化にしたがいbivalent domainは減少する。

図2

図2 Bivalent domainによる多能性の制御

◆ES 細胞では、発生や細胞分化に関連する遺伝子のプロモーター領域は bivalent domain と呼ばれるヒストン修飾を受ける。
◆bivalent domain には H3K4me3 (転写活性化)とH3K27me3 (転写抑制)の相反するヒストン修飾が共存している。また多くはH2AK119のモノユビキチン化 (H2AK119ub1:転写抑制)修飾も共存している。造血分化を考えた場合、造血幹細胞においては血球分化関連遺伝子などのように発現のポテンシャルが残る遺伝子座においては bivalent domain が維持されるが、神経系遺伝子プロモーターなどにおいては活性化型ヒストン修飾が解除され発現が抑制される(中図)。分化したリンパ球においては、リンパ球系遺伝子のプロモーターには活性型ヒストン修飾が維持されるが、赤芽球系遺伝子のような遺伝子プロモーターは、抑制性のヒストン修飾またはDNAメチル化等によりその活性が抑制される(右図)。

  造血幹細胞においても血球分化に関連する遺伝子座には bivalent domain が検出されることから(6)、ES 細胞と同様にbivalent domainを介した分化多能性の維持がなされている可能性がある。筆者らは造血幹細胞、造血多能性前駆細胞において、B細胞系分化制御遺伝子Ebf1, Pax5プロモーターの活性がbivalent domainにより抑制されていること、Bmi1 遺伝子を欠損する造血幹細胞・多能性前駆細胞においてはbivalent domainのPcG修飾がはずれてEbf1, Pax5が異所性に発現し、B細胞分化のプログラムが早期に活性化してしまうことを明らかにした(7)。この知見は、組織幹細胞においてもbivalent domainを介した多能性の維持機構が機能していることを示している。しかし、組織幹細胞は分化全能性を持たず、分化が特定の方向に制限された細胞であり、組織幹細胞ごとに可逆的に転写抑制するべき分化制御因子が異なるはずである。例えば、造血幹細胞における血液系分化制御遺伝子と神経系分化制御遺伝子を比較すると、前者は可逆的に転写が抑制されているのに対し、後者は恒常的に抑制されているものと考えられる。

ポリコーム群複合体による造血幹細胞の自己複製制御

 遺伝子欠損マウスの解析から、造血幹細胞の自己複製におけるPcG の役割が明らかにされてきた。Bmi1を始めとしたPRC1構成遺伝子欠損マウスにおいては、造血幹細胞は正常に発生するものの、生後造血幹細胞の自己複製異常により造血幹細胞が進行性に減少する。Bmi1 の重要な標的遺伝子の一つが癌抑制遺伝子である Cdkn2a (Ink4a/Arf) 遺伝子座であり(9)、Bmi1 遺伝子を欠損する造血幹細胞ではその発現が著明に亢進しているが、Cdkn2a 遺伝子を欠損した Bmi1 欠損マウス(Bmi1-/-Ink4a-Arf-/-) の造血幹細胞では自己複製能が回復する(10)。同様の結果が Bmi1 欠損マウスの神経、乳腺幹細胞においても報告されており、PcG による Cdkn2a 遺伝子の発現抑制が幹細胞の自己複製能の維持に必須であると考えられる。

  一方、造血幹細胞にBmi1やEzh2を過剰発現させると造血幹細胞活性が増強されることから、PcGの発現調節による造血幹細胞増幅が再生医療につながる可能性がある(11, 12)。Bmi1とEzh2はともに癌細胞で発現が亢進していることが知られおり、miRNA-128,とmiRNA-101がそれぞれBmi1とEzh2の発現を制御すること、これらmicroRNAの発現が癌において低下していることが報告された(13, 14)。PcG遺伝子の造血幹細胞における発現調節も、このようなmicroRNA群によって行われているものと想定される。

ポリコーム群複合体の局在制御

 PcG の標的遺伝子への局在に関しては、まずBracken らが細胞運命の決定に重要な転写因子群 (cell fate transcription factors; CFTFs) が PcG の標的遺伝子へのリクルートまたは解離を制御するというモデルを提唱している(15)。また、JumonjiC ドメインを含むDNA結合蛋白 JARID2 と PRC2 の結合に関する論文が相次いで報告され、PRC2 の大部分が JARID2 を構成因子として含む可能性が示唆されている(16-18)。しかし、JARID2 ノックダウン ES 細胞における H3K27me3 の低下および分化多能性への影響は部分的であり、複数の因子が複合的に作用し PcG の局在が決定されている可能性を示唆している。

 また、Rinn らは HOXC クラスターから発現する noncoding (ncRNA) HOTAIR が PRC2 をトランスに HOXD クラスターにリクルートすることを明らかにした(19)。また、最近、large intergenic non-coding RNA (lincRNA) と呼ばれる 約3,300 のmRNA様ncRNAが同定された。これらは、多彩な細胞機能を担うものと考えられているが、この 20% が PRC2 と会合し、そのノックダウンにより PcG の標的遺伝子の脱抑制が起こることが報告された(20)。造血幹細胞特異的なncRNAの同定・機能解析も今後の課題であろう。

ヒストン脱メチル化酵素の造血幹細胞における機能

 近年、ヒストンのメチル化、モノユビキチン化などのヒストン修飾を除去する酵素群が同定され、H3K4me3 および H3K27me3 に関して興味深い報告がなされている。すなわち、H3K27me3の脱メチル化酵素である UTX が trxG 複合体に含まれることや(21)、H3K4me3 の脱メチル化酵素JARID1A が PRC2 依存的にクロマチンにリクルートされることが報告された(22)。これらの結果は、trxG とPcG が相反するヒストン修飾を導入するのみではなく、同時に、積極的に拮抗するヒストン修飾を除去する可能性を示唆しており、修飾酵素と除去酵素の協調作用により、bivalent domainがより動的に制御されているものと考えられる(図1)。筆者らは、ヒストン脱メチル化酵素遺伝子群の造血幹細胞における発現を検討し、H3K36me2の脱メチル化酵素であるFbxl10/Jhdm1b/Kdm2b遺伝子が造血幹細胞から多能性前駆細胞に高発現していることを見出した。Fbxl10を造血幹細胞に強制発現すると、造血幹細胞の体外培養系において多能性前駆細胞が有意に増幅されるとともに、連続移植の実験系において造血幹細胞の長期骨髄再構築活性が高いレベルで維持されることが明らかとなった(論文投稿中)。H3K36me2は転写の活性化を担うヒストン修飾の一つであり、Fbxl10は転写を抑制するものと考えられる。実際、癌抑制遺伝子であるInk4a、Arf、Ink4b遺伝子がFbxl10によって直接制御されることが確認された。Fbxl10はPRC1構成分子Ring1bとBmi1を含む複数の分子群と複合体を形成することが知られており(23, 24)、PRC1との機能的な協調作用が想定されている(図3)。筆者らの知見も造血幹細胞においてFbxl10がPcG複合体と協調して機能することを示唆するものである。

図3

図3 Fbxl10によるヒストン修飾

◆Fbxl10/Jhdm1b/Kdm2bは造血幹細胞から多能性前駆細胞に高発現しており、H3K36me2の脱メチル化酵素として機能する。
◆H3K36me2は転写の活性化を担うヒストン修飾の一つであり、癌抑制遺伝子であるInk4a、Arf、Ink4b遺伝子の発現を抑制的に制御する。
◆Fbxl10はPRC1構成分子Ring1bとBmi1を含む複数の分子群とBCOR複合体を形成することが知られており、PRC1との機能的な協調作用が想定されている。

おわりに

 造血幹細胞のエピジェネティック制御機構が徐々に明らかになりつつある。本稿では触れなかったものの、DNAメチル化制御の知見も報告されつつあり、造血幹細胞制御の新しい領域が展開しつつある。このようなエピジェネティック状態を操作することにより、幹細胞の多能性や分化の方向性を自在にコントロールできる可能性があり、今後、再生医療への応用が期待される領域である。

主要参考文献:

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