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中国国家デジタルホーム技術研究センターが始動

中国科技日報     2011年10月24日

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 電子情報産業の発展に向けた広東省の重大プロジェクト「国家デジタルホームプロジェクト技術研究センター」がこのほど正式に始動した。TCL集団と中山大学が共同で立ち上げ、1 00社余りのプロジェクト申請の中から頭角を現わして、2010年度に唯一承認を得た国レベルのプロジェクトセンターだ。同プロジェクトの始動はデジタルホーム産業の発展、業界共通の基板技術の開発、国 際独占の打破、産業のコア・コンピタンスの強化、および「三網融合」(通信、放送、インターネットのネットワーク融合)の推進に計り知れない影響をもたらす。

 「デジタルホーム」とはスマートテレビやインテリジェントゲートウェイを通じてテレビ、冷蔵庫、エアコンなど家電製品をネットワークで連携させ、外出せずに情報を入手したり、携 帯電話を使って遠距離から家庭内の全ての電気器具やデジタル製品を操作できるようにすることを指す。国はデジタルホーム産業を戦略的新興産業として支援に力を入れている。広 東省は早くも2005年にTCL集団を中心に「デジタルホーム行動計画」を始動し、「デジタルテレビを中心に双方向サービスを指向し、家庭での三網融合を実現する」とのデジタルホーム構築モデルを打ち出した。こ れはすでに国内各地で試験運用が行われている。「珠江デルタ改革発展計画綱要(2008―2020)」は、「区画、部門、業界の壁や制度的な障害を突破して、デ ジタルホーム産業と現代的情報サービス業を力強く発展させる」と明記している。また、国の「戦略的新興産業発展計画」と「広東省戦略的深刻産業発展計画」は 共にデジタルホーム産業を第12次五カ年計画期間の重点的な発展分野と位置づけている。

 科学技術省ハイテク発展・産業化司の楊咸武副司長は「国家科学技術発展計画の重要な一部である同センターは家庭での3C融合の実現という総目標を押え、三網融合を契機に、中 国の従来の電子情報産業の全面的な高度化・次世代化を促し、家電分野で誘導・モデル的役割を発揮し、デジタルホーム産業の共通性の問題を解決し、産業化のアップグレードを加速する。科 学技術省はTCLに代表される基幹企業が3C融合(コンピュータ、通信、家電の融合)・三網融合技術についてデジタルホームへの双方向的な応用を開発し、デジタールホーム技術を研究するとともに、デ ジタルテレビ新型ハイビジョン双方向ネットワークの発展など付加価値業務も発展させることを重点的に支持する」と表明した。

 広東省の宋海副省長は「広東省にとってデジタルホーム産業の発展は、現代的産業システムの構築を加速し、将来の産業発展において優勢を占めるための重大な戦略だ。今 回の国家デジタルホームプロジェクト技術研究センターの始動は、広東省のデジタルホーム産業が独自開発に立脚し、コア・コンピタンスを確立し、産業の高度化を主導的に促す重要な一歩を踏み出したことを意味する。デ ジタルホーム産業を支えに、重大プロジェクトによって技術的ブレークスルーを促し、国家デジタルホーム応用モデル産業基地と産業クラスターを築く上でシンボリックな意義を持つ」と指摘した。

 TCL集団がセンターの中心になったのは、広東省で初めてデジタルホームプロジェクトを始動した企業であり、すでに一定のノウハウを蓄積し、相応の技術力を備えていることによる。特 に工業研究院を中核とする研究・管理モデルとその多様な製品構成によって、研究成果の産業化がスムーズに進むことが期待される。TCL集団は近年、独自開発能力の強化を通じて、発展方式を転換し、産業の高度化・モ デル転換を加速して、著しい成果をおさめている。TCLの独自開発したダイナミックバックライト、自然光、3Dテレビ、スーパースマートテレビなどの新技術、新製品は世界をリードする水準に達している。液 晶モジュール関連新工場の相次ぐ稼働開始および華西光電8.5世代液晶パネル生産ラインの建設は、TCLが全産業チェーンの構築とパネル産業のコア技術において重大なブレークスルーを遂げたことを意味する。T CLの製品は米国やドイツなど世界トップレベルの大きな賞を何度も受賞している。TCL工業研究院やマルチメディア・通信など基幹産業は近年、特許出願・取得件数を急速に増やし、国 家科学技術進歩賞を多数受賞している。

 アナリストは、中国のデジタルホームは今年から大規模な産業化発展の段階に入ると予測する。国家デジタルホームプロジェクト技術研究センターの始動を通じてTCLは独自開発能力を新たな段階へ高め、デ ジタルホーム産業の急成長に伴い、企業も新たな発展のきっかけを手にするだろう。