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中日が次世代リチウム電池を共同開発

中国科技日報     2011年11月24日

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エネルギー密度はガソリンに近く、これまでのバッテリーの5-10倍

 「中国科学院上海珪酸塩研究所ソニーリチウム電池連合研究室」が7月14日、上海で発足した。上海珪酸塩研究所は燃料電池(硫酸ナトリウム電池)、ソニーはリチウムイオン電池で豊富なノウハウを持ち、連 合研究室は次世代リチウム電池技術の課題に取り組み、エネルギー密度がガソリンに近い自動車用電池を開発する。

 連合研究室の中国側研究員によると、次世代リチウム電池の主な優勢は、エネルギー密度がこれまでのバッテリーの5-10倍となる点だ。エネルギー密度がガソリンに近いため、次 世代リチウム電池は次世代のグリーン交通手段である、電動自動車のエネルギー供給問題を解決すると期待されている。次世代リチウム電池はまた、エコロジー、ハイパワー、使用寿命の延長といった長所を持つ。中 国国内では現在、次世代リチウム電池の研究開発は基礎研究段階に留まっており、バッテリーの循環の安定性や密度といった問題を解決する必要があり、新技術の市場投入にはまだ一定の期間を要する。今回の「 リチウム電池連合研究室」の運用は、上海珪酸塩研究所とソニーが双方の技術、人材面の資源を十分に活用し、次世代リチウム電池の研究開発と応用を積極推進するものだ。

 ソニーは上海珪酸塩研究所と2005年に、カーボンナノチューブの共同開発プロジェクトに関する契約を締結していた。双方は2007年に上海珪酸塩研究所で、太陽光バッテリーを主な研究対象とし、新 エネルギー材料の研究開発と応用を一体化した初の連合研究室を設立し、新エネルギーの研究開発で成果を収めた。