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中国特許権の実力に関する調査結果

2014年12月17日 

金 振

金 振(JIN Zhen):
科学技術振興機構 中国総合研究交流センター フェロー

1976年 中国吉林省生まれ
1999年 中国 東北師範大学 卒業
2000年 日本留学
2004年 大阪教育大学大学院 教育法学修士
2006年 京都大学大学院 法学修士
2009年 京都大学大学院 法学博士
2009年 電力中央研究所 協力研究員
2012年 地球環境戦略研究機関(IGES) 特任研究員
2013年4月 IGES 気候変動・エネルギー領域 研究員
2014年4月より現職

 2014年4月、中国知識産権局(日本の特許庁相当)は「2013年全国専利実力情況報告」を発表した。本報告書によれば、2013年における中国国内の特許出願件数は2012年比26.3%増 の82.5万件に達した。これをもって、中国は3年連続で世界一の座を確保したことになる。この実績は国内においても意味があり、5年ぶりに実用新案権と意匠権の数をそれぞれ上回った計算になる。国 際出願数は2012年比15%増の2.29万件に達したほか、3812人の専利権代理人(弁理士)試験合格者数を輩出した(資格所有者総数8950人)。2 008年から実験的に始まった特許権の質権設定の取組みも前年比80%増の成長を見せ、単年度質権設定総額は254億元に達した。これは、2013年までの質権設定総額638億の4割前後を占める実績である。こ れらの統計データから、知的財産権を巡る中国の発展の勢いを読み取ることができる。

 本報告書の主な目的は体系化された指標(表1)に基づき、31の省級政府地域における知的財産権への取組み状況を評価し、その結果をランキング化することである(図1)。

 評価の客観性やデータの信憑性確保の観点から、調査は5分野(特許権の出願数や運用、権利保護の取り組み状況、管理監督やサポート体制)34項目を評価指標として採択した。図 1は評価結果についてまとめたものである。2012年に続き、広東省、北京、江蘇省、浙江省、上海が上位5位を占めており、順位の入れ替わりはない。しばらく、この勢力図は変わらない見通しである。

表1 地域における知的財産権への取組み評価指標

表1

図1 31地域の特許権実力レベル

図1

さくらサイエンスプランウェブサイト

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