第137号
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食用植物油中の遺伝子組み換え成分の検出技術の研究進展(その1)

2018年 2月28日

李 允静: 中国農業科学院油料作物研究所,農業部油料作物生物学・遺伝育種重点実験室;農業部転基因植物環境安全監督検験測試中心

修士,補助研究員。遺伝子組み換え生物の安全と検出技術の研究に主に従事。

肖 芳,邵 林,武 玉花,万 丹鳳: 中国農業科学院油料作物研究所,農業部油料作物生物学・遺伝育種重点実験室;農業部転基因植物環境安全監督検験測試中心

呉 剛: 中国農業科学院油料作物研究所,農業部油料作物生物学・遺伝育種重点実験室;農業部転基因植物環境安全監督検験測試中心

研究員,修士課程指導教員。遺伝子工学と遺伝子組み換え安全評価の研究に主に従事。

概要:

 本稿は,遺伝子組み換え作物の商業化栽培の現状と遺伝子組み換え産品の表示管理の状況を概説し,食用植物油中のDNA抽出技術と影響因子,遺伝子組み換え成分の検出方法と長所・短所を要約し,食 用植物油中の遺伝子組み換え成分の検出の体系的な研究の指針を打ち出すものである。

キーワード:食用植物油;遺伝子組み換え成分;DNA抽出方法;検出技術;表示

 植物油は,人類の主要な食品の一つであり,健康維持に必要なさまざまな栄養成分を人体に提供している。植物油はまた,化学工業や製薬,化粧品などの産業に幅広く応用され,さ らに再生可能エネルギーの原料としても用いられている[1,2]。世界の遺伝子組み換え油料作物の商業化栽培面積が増え続けていることから,食用植物油中の遺伝子組み換え成分は,偽 物や不純物の混在の問題に続き,人々の注目する重大な課題の一つとなっている。2010年に中国が発表した業界標準「食用油脂中の遺伝子組み換え植物成分のリアルタイム蛍光PCR定性検出方法」( SN/T1203-2010)は,食用油DNAの抽出方法と,リアルタイム蛍光定量PCRを用いた遺伝子組み換え成分検出のパラメーターを提起した。だが2014年12月24日,国 家認証認可監督管理委員会は通知を発表し,同標準が専用のキットを使用し,ソースが単一的で,テキストに多くの間違いがあることなどが原因で,同標準を廃止することとした。このため,中国には現在,食 用植物油遺伝子組み換え検出の面で統一的な標準がない。

1 遺伝子組み換え作物応用概况

 現代科学が急速に発展する中,遺伝子組み換え技術は,除草剤耐性や耐虫性,耐病性,ストレス耐性などの特徴を持つ優れた遺伝子組み換え品種の育成で重要な役割を発揮している。第 一株の遺伝子組み換えタバコが登場して以来[3],遺伝子組み換え作物の応用はますます幅広くなり,遺伝子組み換え作物の商業化がもたらす巨大な経済的な利益や社会的な利益,生態上の利益は,遺 伝子組み換え技術とその応用の急速な発展を推進し続けている。2015年,世界の遺伝子組み換え作物の栽培面積は1.797億ヘクタールに達し,1996年の栽培面積の100倍を超えた。世界の99%の 遺伝子組み換え作物は,米国やブラジル,アルゼンチン,インド,カナダ,中国などの13カ国で栽培され,このうち米国の栽培面積は7090万ヘクタールに達し,世界の39.5%を占め,世界一となっている。中 国の遺伝子組み換え作物の栽培面積は371万ヘクタールで,世界6位となっている。40カ国・地域で3418件が監督管理部門の審査認可を獲得しており,こ れには26種の遺伝子組み換え作物と363個の転換体が含まれ,認可獲得が最も多い遺伝子組み換え作物は順に,トウモロコシと棉花,ばれいしょ,アブラナ,大豆だった[4]

 中国がすでに商業化栽培を認可している遺伝子組み換え植物には,棉花やアサガオ,トマト,パプリカ,ポプラ,パパイヤなどがある。2009年末,遺 伝子組み換えフィターゼトウモロコシ1つと遺伝子組み換えイネ2つ(華恢1号とBt汕優63)が生産応用安全証書を獲得した[5]。2014年末には,この3つの遺伝子組み換え品種が再び,生 産応用安全証書を獲得した(だが遺伝子組み換えイネの品種はまだ認可を得ていない)。2004年以来,中国は,国外の遺伝子組み換え大豆やトウモロコシ,アブラナ,棉花,テ ンサイなどの加工原料としての輸入を相次いで認可してきた。2015年までに,中国が審査認可し,加工原料として輸入している遺伝子組み換え生物は合計45個に達している( http://www.moa.gov.cn/ztzl/zjyqwgz/spxx/)。中国の農業化学の水準を高め,国外の農産品への依存を引き下げるため,中国は2008年,遺 伝子組み換え生物新品種育成重大特定プロジェクトを始動し,中国の遺伝子組み換え生物の研究開発プロセスの推進をはかった。現在までに,遺伝子組み換えの大豆やトウモロコシ,イネ,棉花,小 麦などの新品種が次々と出現し,一部の遺伝子組み換えの大豆やトウモロコシ,棉花などはすでに生産性試験段階に入っている。

2 遺伝子組み換え産品の表示管理

 遺伝子組み換え作物の商業化の急速な発展に伴い,遺伝子組み換え生物とその産品がもたらす生態環境や食用安全などの問題は人々に大きく注目されるようになり[6],同 時に国際的な政治や経済の要素の影響を受け,多くの国がこれに対応する管理法規を相次いで打ち出している。現在,世界では70近くの国・地域が遺伝子組み換え産品表示管理制度を制定している[7-9]。中 国は現在,定性表示を採用している唯一の国であり,ほかの国はいずれも定量表示,すなわち閾値管理を実施している。遺伝子組み換え表示制度の実施を推進し,制度の操作性を高めるため,各国は,遺 伝子組み換え産品の応用状況に基づき,表示リストを制定している。欧州連合やオーストラリア,ニュージーランド,ブラジルなどの国・地域は全面表示を実施し,日本や韓国,タイ,イスラエル,インドネシア,中 国大陸部,中国台湾地区などはリスト表示を実施している[10]。中国農業部は2002年,「農業遺伝子組み換え生物表示管理弁法」を発表し,最 初の遺伝子組み換え表示管理リストには5類17種の産品が盛り込まれ,食用植物油中の大豆油やトウモロコシ油,菜種油の表示が行われるようになった。農業遺伝子組み換え生物,ま たは農業遺伝子組み換え生物の成分を含む産品によって加工されてできた産品は,最終的に販売する産品中に遺伝子組み換え成分が含まれていないもしくは検出されない産品であっても,表 示が義務付けられている[11]。中国が認可した遺伝子組み換え輸入加工原料のうち,大豆とトウモロコシ,アブラナは主に,油の製造や飼料などに用いられる。このうち食用植物油などの加工食品は,複 雑な加工プロセスを経た後,タンパク質の含有量が極めて低く,DNAの分解がかなり進んでいる[12,13]。遺伝子組み換え表示制度を実施している一部の国は,精製油中にはDNAとタンパク質がないため,油 脂類産品は表示の必要がないと考えている[8]。だが精製油中に遺伝子組み換え成分が存在するかは依然として人々の注目の焦点であり,多くの研究者が,食 用植物油中の遺伝子組み換え成分検出とその方法の研究を展開している。

3 食用植物油中のDNA抽出方法とその影響因子

3.1 DNA抽出方法

 食用植物油は一般的に,原材料の圧搾を経て,まず初級の粗油を獲得する。粗油は,濾過や脱ガム,脱酸,脱色,脱臭などの加工プロセスを経て精製される。加工プロセスでは,240℃の高温や高圧,蒸気,強 塩基などの処理を減る必要があり[14,15],DNAは大きく分解され,小分子へと破壊される。食用植物油が各種工程の加工を経て,タンパク質分子が変性し分離されるため,そ の遺伝子組み換え成分は主にDNAレベルの検出が行われる。

 加工食品中の遺伝子組み換え成分のPCR方法による検出は主に,分離DNAのクオリティや純度,総量に依存することとなる[13]。こ のため食用植物油中から相応のクオリティを備えたDNAを分離できるかが,遺伝子組み換え成分検出を成功させるカギとなる技術となる。Hellebrandらは,商業化冷間圧搾菜種油を対象として,200mLの菜種油を100mLの再蒸留水と十分に混合し,分離漏斗による抽出と微小濃縮設備によるサンプル濃縮の後,SDS方法を利用して,濃縮液中のDNAの抽出に成功した。だがPCR法では,長 さ1005bpのアブラナの内在性遺伝子PEPを増幅することはできず,ネステッドPCR法を利用して,350bpと248bpのアブラナの内在性遺伝子の増幅に成功した[16]。これは比較的初期に展開された食用植物油中のDNA抽出・検出の報告となった。Pauliらは,Wizard DNA抽出方法を採用し,大豆粗油中のDNAを抽出し,商業化大豆油と混合した後,D NA抽出量の差は大きくなく,ネステッドPCRでは大豆の内在性遺伝子が検出されなかった。大豆粗油と商業化大豆油の中には大豆DNA成分がすでに存在しないと考えられ,こ のためニュージーランドの遺伝子組み換え大豆油には表示が必要ないと論じた[17]。Wurzらは,大豆のレシチンから少量のDNAを抽出し,野 生型と遺伝子組み換えの大豆からそれぞれlectin遺伝子とグリホサート耐性遺伝子を増幅した。その後,Debodeらは,そのDNA抽出方法を改良し,抽出緩衝液中にヘキサンを添加して溶剤とし,グ リコーゲンを沈殿助剤としてDNA断片を沈殿させ,異なるランク(粗油,中性油,脱色油,精製油)の菜種油と大豆油,トウモロコシ油,亜麻仁油のDNA抽出を行った後,レ ギュラーPCRとリアルタイム蛍光定量PCRを利用し,高コピー遺伝子の5.8SとrbcLの増幅効果が低コピー遺伝子のACoACとLectin,Invertase,C onlininよりも高いことを発見した。オリーブ油とヘーゼルナッツ油,ゴマ油,ヒマワリ油では増幅効果は一致した。だが高コピーの遺伝子は遺伝子組み換え定量の検出には適さない[15]。Costaらは,小 売店またはスーパーで8つの精製大豆油または調合油を購入し,それぞれ200gを事前濃縮処理した後,Wizard法とCTAB法,キットWizard Magnetic法,N ucleospin法を用いてDNAを抽出した。これらの比較によって,キットNucleospin法によって抽出された精製油中のDNAの増幅効果が最も高いことを発見した。購 入したサンプルは標準曲線を描いた後,2種の大豆油中に遺伝子組み換え大豆成分が含まれることが検出された。だが含有量はごくわずかで,いずれも検出限界以下だった[18]。Zoricaらは,100g大豆粗油を利用し,ヘキサンと1∶10の割合で2h混合し,一晩の吸引濾過でヘキサンを蒸発させた後,濃縮粗油沈殿を遠心分離し,それぞれCTAB法と商業化キット法(Qiagen GmbH)を 用いてDNAを抽出し,濃度測定と内在性遺伝子Lectinの定性PCR増幅の結果を比較し,キット法の効果がCTAB法より高いことを発見し,遺伝子組み換え成分の定量検出への応用を成功させた[19]

 覃文らは,Wizard Genomic DNA Purification Kitキット法を土台として,DNA沈殿前に植物ゲノムDNAを加えて担体とし,TEを用いて最終的にDNAを溶解し,1 mLの遺伝子組み換えの大豆とトウモロコシの食用植物油からのDNA抽出を成功させ,Gene Scanの方法を用いて大豆とトウモロコシの成分,さらに外来性遺伝子組み換え断片CryIA(b)と EPSPSを検出した[20]。金紅らも,キット法を土台として,乳化と核酸沈殿の時間の延長や沈殿の反復,DNA断片の濃縮などの措置を通じて,大豆サラダ油からDNAを抽出し,ゲ ル電気泳動とPCRによる検出に用いられるようにした[21]。欒鳳侠らは,CTAB法との比較の後,改良キット法の必要とする食用植物油のサンプル量がわずか6mLであることを発見し,その後,リ アルタイム蛍光定量を用いて,内在性遺伝子と外来性遺伝子の検出に成功した[22]。程紅梅らは,遠心柱法を開発して精製大豆油中のDNAを抽出した。同方法は,10mLの油をヘキサンと十分に乳化させ,D NAを緩衝液中に入れ,開発した遠心柱キットを利用してDNAを純化・濃縮し,0.4μgの高純度DNAの抽出に成功した[23]。王徳蓮らは,CTAB法とSDS法,標準方法,キ ット法による精製大豆油中のDNA抽出を比較し,キット法は必要なサンプル量が最も少なく(160mL),高いクオリティのDNAを急速かつ効率的に抽出できることを発見した。リ アルタイム蛍光定量PCR法を利用して52個のサンプルを増幅し,35個で内在性遺伝子Lectinと外来性遺伝子CP4-EPSPSを検出した[24]。許冬倩らは,SDS法を土台として,フ ェノール/クロロホルム純化の手順を省き,DNAの損失を減少させ,DNAのクオリティは,一般のCTAB法とSDS法で抽出されたものを上回り,定性PCR検出の要求を満たした[25]。王彭らは,大 豆食用植物油中にTEを直接加えて乳化し,水相を分離した後,無水エタノールを用いてDNAを沈殿させる際,東北大豆黒衣33号のゲノムDNAを直接加えて担体として,DNAの収率を高め,遺 伝子組み換え検出の結果を確保した[26]

 白立群らは,大豆精製油を研究対象とし,一種の有効なDNA抽出の方法,冷凍乾燥法を構築し,線状アクリルアミドを沈殿助剤として用いて,輸入キット方法と比較した。これによって,冷 凍乾燥法によって抽出されたDNAの濃度がより高く,感度がより高いことがわかった。リアルタイム蛍光定量PCR方法を利用し,市 場で販売されている5種類の一級大豆油から大豆の内在性Lectin遺伝子と外来性CaMV35Sプロモーター,NOSターミネーターを検出した[27]。姚芹らは,冷凍乾燥法を土台として,大 豆油中に2μgの大豆ゲノムDNAを加え,精製大豆油中のDNAの抽出に成功し,PCRの検出結果は改良キット法とほぼ一致した[28]。付暁華らは,5種類の綿実油DNA抽出方法を比較し,上 清反復遠心法の効果が最も高いことを明らかにした[29]。蔡翠霞らは,シリコンフィルム吸着柱を媒質とし,サケ精子DNAを担体とし,シリコンフィルム吸着柱法を開発した。同方法は,2 mLの食用植物油中から安定的かつ効率的にDNAを抽出でき,2ラウンドのPCRと多重PCRによる増幅を経て,さまざまな油からそれぞれ内在性遺伝子を検出した[30]。鄒継浩らは,分 離した水相溶液中に核酸沈殿助剤を加えて大豆油中のDNA抽出を補助した。定性PCRによる大豆の内在性遺伝子Lectinの検出結果は良好で,ゲル電気泳動検出の要求を満たした[31]

3.2 DNA抽出の影響因子

 上述のように,異なるDNA抽出方法を用いることで,同種の食用植物油中のDNA抽出効率は異なる。同様のDNA抽出方法を用いた場合も,食用植物油の違いによって,DNA抽出効率は異なる。食 用植物油中のDNA残留量は,食用植物油の原料や原料の処理,加工方法,食用植物油の保存条件,保存時間などの要素と密切に関係している。市場で販売されている食用植物油には主に,圧 搾食用植物油と浸出食用植物油がある[32]。圧搾油の加工方法は「物理的圧搾法」であり,まず原料を精選し,不純物を除去した後,破碎と加熱,圧搾を加え,油脂を油料から分離し,粗油を得る。研究によると,低 温圧搾技術によって生産された食用植物油は,遠心と濾過のプロセスを経ていないことからDNA抽出により適し,抽出したDNAはPCR検出技術の応用により適している[33]。浸出油は,食 用ランクの溶剤を用いて油料から油脂を抽出するもので,最も質が高く安全な食用植物油とみなされている[34]。過圧または浸出という最初の加工プロセスで得られた油を粗油と言い,粗油は精製を経て初めて,食 用できる製品油となる。食用植物油の精製過程は主に,濾過や脱ガム化,脱酸,脱色,脱臭,脱蝋,脱発癌物質などがある[35]。第一歩は,濾過または遠心などの分離方法で,食用植物油中の不溶性不純物( 細胞や組織など)を除去する。ほとんどのDNAは沈殿し分離除去され,微量のDNAだけが残留する。Pauliらは,大豆粗油の遠心後にDNAを抽出した後,ネ ステッドPCRによる大豆内在性Lectin遺伝子の増幅結果は陰性となり,遠心によって油中のほぼすべてのDNAが除去されたことを発見した[17]。脱ゲル化は,粗油中のコロイド状不純物( リン脂質や一部タンパク質など)を除去するプロセスであり,粗油中に熱水を加えるか,水蒸気に通すことにより,脂肪を加熱して50℃で均等にかき混ぜた後,静置・分層し,水相を分離する[35]。脱 ゲル化の過程は,食用植物油中の微量のDNAの多くを極性水の高温下で再び失わせるものである。Grysonらは,遠心後の大豆粗油中には大豆Lectin遺伝子を検出したが,脱ゲル化後はDNAを検出せず,脱 ゲル化が粗油中のDNAを除去する重要な手順となることを明らかにした[36]。脱ゲル化のほか,脱酸も水と油を分離する過程となる。これは,油相中にアルカリ溶液と游離脂肪酸を加えて均等にかき混ぜ,油 水を分離し,さらに熱水を用いて中性油を洗浄し,静置・遠心し,残留したソーダ油滓を分離除去するものである。その他の精製過程,脱色や脱臭,脱蝋,脱発癌物質もそれぞれ,食 用植物油中のDNAを異なる程度で分解・除去することができる。加工プロセス全体を通じて,食用植物油中のDNAは異なる程度で破壊され,消失するが,D NA抽出技術の絶え間ない発展と新たな抽出方法に対する研究者の絶え間ない探究により,報告によれば,植物粗油さらには植物精製食用油から微量のDNAの抽出が可能となり,核酸検出が成功している。

 食用植物油中のDNAの含有量と断片の大きさは,温度や光照射,保存時間など,保存過程における多くの要素の影響も受け,これらの要素は食用植物油の酸化を加速することとなる。Pafundoらは,保 存期間一カ月を過ぎた後のオリーブ油で,抽出されたDNAのクオリティが明らかに低下したことを発見した[37]。保存時間が長くなるほど,DNAの分解は進み,抽 出されたDNA溶液のPCR抑制効果も高くなった[16,38]

その2へつづく)

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※本稿は李允静,肖芳,邵林,武玉花,万丹鳳,呉剛「食用植物油中転基因成分検測技術研究進展」(『中国油料作物学報』2017年第39卷第5期、pp.714-720)を『中国油料作物学報』編 集部の許可を得て日本語訳/転載したものである。記事提供:同方知網(北京)技術有限公司