2009年07月01日-07月03日
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中国、超薄型アルミ箔生産の新技術を開発

2009年06月30日

これまでは厚さ480-520ミリのホットコイルを使って超薄型アルミ箔を生産するしかなかったが、中米合弁の雲南新美リョアルミ箔有限公司は、独自にアルミ板を量産する、知的財産権を持つ超薄型アルミ箔生産技術システムを内外に先駆けて形成した。これは国内外のアルミ箔生産における従来の概念を覆すもので、中国のアルミ箔工業が世界に打って出る重要な貢献を果たす。同社はこのほど4つの特許を取得し、中国超薄型「電子、電力、コンデンサー用アルミ箔」国家基準を編集する一員にもなった。6月29日「科学時報」が伝えた。

 同社の高瑾総経理によると、05年から中国のアルミ箔生産高は米国を上回り、アルミ箔の生産強国となったが、うち約60%は空調などに用いられる厚い散熱製品で、アルミ箔の生産技術レベルを代表する精製アルミ箔の生産はわずか11万トンにとどまり、一部の付加価値の高い、0.0045ミリと0.005ミリの超薄型アルミ箔はすべて輸入に頼っていた。04年から同社では熱間圧延用の半製品を海外から輸入して精製アルミ箔を生産していたが、コストが高く、生産高が低いため、海外メーカーに敵わなかった。06年以降、雲南省科技庁の支援のもと、同社は「超薄型アルミ箔生産核心技術の研究」を展開し、様々な難関を克服して、独自で生産するアルミ板を原料として使い、効率の高い、環境にやさしい合金成分狭幅制御技術や、圧延鋳造用半製品均等化焼き戻し処理、圧延の最適化といった核心技術における独自の開発・研究を行い、高品質で低コストの超薄型アルミ箔を生産した。

 専門家によると、この製品は国内の空白を埋め、輸入品に代替でき、大量輸出を実現し、製品の品質も国際的な熱間圧延を使って生産された製品と同じ先端レベルに達していることから、中国の電子部品の小型化、軽量化をいっそう進めることになる。

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