四川臥竜ジャイアントパンダ保護研究センターで23日、雌のジャイアントパンダ「優優(ヨウヨウ)」が赤ちゃんを産んだ。今回は世界で初めて凍結精子を使った人工授精が行われ、無事にパンダの赤ちゃんが誕生。ジャイアントパンダの保護・研究において重大な突破口を開いた。中国新聞網が24日伝えた。
研究センターの職員は今年3月20日、発情期を迎えた「優優」に人工授精を行った。授精に使われたのはセンターの雄のジャイアントパンダ「芦芦(ルールー)」の凍結精子。6月初旬、超音波検査で「優優」が妊娠に成功したことがわかった。「優優」がお母さんになるのは3回目。この赤ちゃんは、今年センターで誕生した7頭目、世界で10頭目のパンダで、遺伝管理計画のもとで生まれた赤ちゃんでもある。
精液は通常体外で数時間しかもたないが、冷蔵状態だと3日間の保存がきき、冷凍技術を使えば保存時間は数十年にまで延びる。しかし凍結精子は解凍した後生命力が弱まり、品質的に人工授精の要求に達しないことが多い。
臥竜ジャイアントパンダ保護研究センターでは長年の研究を通じて、ジャイアントパンダの精液の凍結・解凍技術を掌握し、精液解凍後の生命力を80%にまで高めた。この技術は、優れた人工飼育パンダの出産・育成に技術的な保障を提供し、遺伝の多様性を維持するとともに、人工飼育パンダの生命力を高めるのに重要な意義がある。