国家衛星気象センターはこのほど、中国の次世代極軌道気象衛星「風雲3号A星」のデータが今後、全世界の受信ステーションにおいてリアルタイムで受信・処理することが可能になることを明らかにした。中国新聞網が27日に伝えた。
中国気象局は「風雲3号A星」のデータ共有業務を非常に重視してきた。しかし、負荷が大きすぎる、データ量が膨大などの理由から、データ処理をするコンピューターの要求スペックが非常に高く、普通の受信ステーションではリアルタイムにデータを受信・処理することができないため、これまでは国家衛星気象センターのデータ共有プラットフォームから処理済みのデータを時間差で得るしかなかった。
このほど、華雲星地通公司が開発したデータ前処理パッケージソフト「FY-3A」が北京で専門家の審議を通過した。これにより、各地の受信ステーションにある一般のコンピューターからでもリアルタイムでデータ前処理が可能となった。衛星データの処理効率が大きく向上したと言える。
同パッケージソフトは、ファイル生成ソフト「風雲3号A星0級」と「風雲3号A星1級」の2つからなる。国家衛星気象センターは現在、現有の受信ステーションにおいて同ソフトのテストと改善を行っており、パッケージソフトはまもなく無料で配布される予定。今後、国家衛星気象センターは「風雲3号」気象衛星の発展とユーザーのニーズに合わせ、ソフトをアップデートしていく考えだ。