貴州省遵義医学院付属病院の研究グループはこのほど、4種類の新しい薬剤耐性結核菌の遺伝子変異を世界で初めて発見した。米遺伝子バンク委員会の確認を経て、4種類の新たな薬剤耐性遺伝子変異は遺伝子バンクに登録されると共に、欧州や日本に遺伝子バンクにも開放・共有される。「科技時報」が17日伝えた。
遵義医学院付属病院の呼吸医学研究室の陳玲教授によると、今回新たに発見された4種類の結核菌の遺伝子変異は、多剤耐性結核菌または超多剤耐性結核菌と関係があり、いずれにしても世界的な新発見だという。この発見によって、遺伝子バンクのデータが豊富になっただけでなく、薬剤耐性結核菌の分布の特性を明らかにし、全世界で進められている結核の薬剤耐性メカニズムと治療方法の研究する上で重要な意義をもつ。
陳教授の話では、一部の結核患者は薬剤を規則正しく服用しないため、最も効き目が強いとされる抗結核薬イソニアジドとリファンピシンに対して薬剤耐性が働き、薬が効かない多剤耐性結核にかかり、治療に2年から3年を擁することになる。さらに、多剤耐性結核患者から感染した患者も始めから多剤耐性結核にかかるといわれる。規則正しい治療を施されなければ、超多剤耐性結核にかかり、治療はより難しくなる。
同呼吸医学研究室は今後、米国疾病予防管理センターと協力して薬剤耐性結核の治療を研究していく見通しだ。