2009年08月24日-08月28日
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清華大学、アジア初のクライオ電子顕微鏡導入

2009年08月26日

 アジア初のクライオ電子顕微鏡が15日、清華大学に導入されるとともに、清華大学生命科学・医学研究院とFEI社との提携がスタートした。「科技日報」が26日伝えた。

 提携協議に基づき、FEI社は清華大学医学研究院に約140米ドル相当のクライオ透過型電子顕微鏡「Tecnai TF20」の使用権を無償で1年間提供、生物高分子の複合体の三次元構造と機能の研究が展開される。さらに同社は今後、その強大な研究開発力と幅広い業界内の影響力を利用して、プロジェクト研究、応用サービス、人材研修、ソフトウェアとハードウェアの整備とグレードアップなどの面で清華大学をフルにバックアップしていく方針だ。

 同社のクライオ透過型電子顕微鏡はここ数年、クライオ電子顕微鏡学に基づく生命科学の分野で数多くの先端作業に幅広く用いられ、専門家から高い評価を得ている。清華大学医学研究院の施一公副院長によると、以前はウイルス研究においてよりミクロな段階の観察が難しかったが、この装置を使えば0.3-0.4ナノメートルまで観察でき、細胞表面の受体構造や細胞従来の構造、アミノ酸まで確めることができるという。このハイテク装置の導入は、人類の未知のウイルス、特に人類の健康に深刻な危害を加えるウイルスなどを解読するのに重要かつ深遠な意義がある。

清華大学はこれを機により踏み込んだ研究を展開していこうと、海外から帰国した研究者7人を採用した。

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