2009年09月01日-09月04日
トップ  > 科学技術ニュース>  2009年09月01日-09月04日 >  中星微集団、ASBの映像監視業務買収

中星微集団、ASBの映像監視業務買収

2009年09月04日

 中国の半導体大手・中星微集団(Vimicro)傘下の中星電子はこのほど、通信機器メーカーの上海ベルアルカテル社(ASB)のViSS映像監視業務を買収する協議を取り交わした。A SBのViSS映像監視システムは業界では最も安定した通信キャリアレベルの映像監視ソリューションのひとつとして知られる。中星電子は、ASBのViSS映像監視業務の中国におけるすべての資産・工場・設備・在 庫・契約・知的財産権・サービス・開発能力を買収する。今後、両社は映像監視に関わる製品と市場において協力を継続していく方針。「科技時報」が3日伝えた。

 中星微集団の鄧中翰CEOは、「ASBのViSS映像監視業務の買収は、わが社にとって中国のセキュリティ業界に全面的に打って出る一里塚のような戦略的意義がある。今 回の買収によって中国のセキュリティ産業は独自の知的財産権をもつ総体的な技術を手に入れた」と述べた。

 中国ではここ数年、都市安全プロジェクト、五輪セキュリティプロジェクト、各地・各業界のセキュリティプロジェクトなど映像監視システムの需要が増し、市場全体の規模も急速に拡大している。そ の発展速度は比較的速く、アナログからデジタルへの過渡期といった2つの傾向がみられる。

 しかし、中国のセキュリティ産業にはコア技術が欠けており、中国メーカーは肝心の発言権もないばかりか、国の安全保障の確保にも不利な状況にある。鄧氏は、「 国家重点プロジェクトやファイナンスセキュリティにとっても、中国のセキュリティメーカーがコア技術を掌握することは大切なことだ」と指摘する。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます