2009年09月07日-09月11日
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植物DNAバーコード研究、昆明でスタート

2009年09月08日

 植物の遺伝子情報をバーコードのように登録して、さまざまな用途に役立てることを目指す「植物DNAバーコード研究」がこのほどスタートし、雲南省昆明市でスタート記念式典が行われた。国 の生物種データベース「種質資源庫」を利用して行われるオープン型研究プロジェクトで、総投資額は1500万元に上る見込み。「科学時報」が8日伝えた。

 現在、世界で急速に発展するDNAバーコード技術研究とは、遺伝子情報の一部をバーコードのように標準化して登録し、生物種の識別を容易にするというものだ。伝 統的な識別方法を強力にサポートするだけでなく、標本の識別プロセスの自動化・標準化を達成し、これまで主に経験に依存してきた識別プロセスをより容易にする。利 用しやすい応用システムもまもなく構築される見込み。今後は、生物の多様性の観察、理解、利用を大いに助け、生命科学、法医学、疫学、医薬、食品の品質管理をはじめとする社会・経 済の各分野で広範囲に応用されることが期待される。

 式典では、プロジェクトの責任者を務める昆明植物研究所の李徳銖所長が研究内容について報告を行った。また国際生命バーコード中国委員会の張亜平副主席(中国科学院(科学アカデミー)院士)は、現 在の中国の植物DNAバーコード研究の進展ぶりを高く評価するとともに、同プロジェクトの実施、標準の規範化、研究の推進発展などについていくつか提案を行った。

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