2009年09月14日-09月18日
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宝鋼集団の鋼鉄が世界初の第4世代原子炉に使用へ

2009年09月16日

 中国鋼鉄大手・宝鋼集団は、高温ガス炉の内部材として使われる鋼鉄700トン余りの生産を終え、引き渡しも完了した。同製品は、中 国で建造される世界初の第4世代原子力発電所の最も核心となる部材として利用される。国有資産監督管理委員会の公式サイトが15日伝えた。

 世界初の第4世代原子力発電所は、高温ガス炉のモデルユニットとして中国北部に建設。高温ガス炉は現在、世界的にも新型原子炉や第4世代原子力技術の一つとして認められている。新 技術を用いて建造した原子力発電ユニットは、前の世代に比べ安全性や発電効率がより高いことから世界の注目を集めている。

 今回建設されるモデルユニットには中国独自の知的財産権をもつ第4世代原子力技術が採用され、第1期計画では1基20万キロワットの高温ガス炉からなる原子力発電ユニットが建設される。工 事は今月から始まり、2013年11月には操業に入る見通し。

 ユニットの建設過程において、原子炉の内部材は最も重要な部材の一つとされ、鋼板は高温下での引張強度や衝撃強度といった点で非常に高い性能が求められ、製造の難度は非常に高い。国 内に同種の製品は存在するが、性能確保が難しく、これまで建設された実験ユニットの鋼板はすべて海外からの輸入品を使用していた。

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