2009年09月21日-09月25日
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有人宇宙ステーションのプロジェクト立ち上げへ

2009年09月22日

 中国工程院は21日、「中国の科学技術プロジェクト60年の業績座談会」を北京で開催した。中国工程院院士で中国有人宇宙飛行プロジェクトの元総設計士である王永志氏は席上、「 新中国成立以来の中国の宇宙開発」をテーマに報告を行った。それによると、有人宇宙飛行プロジェクトが「3ステップ」の戦略計画に基づき、このほど第2ステップの第一段階に入ったことを表明。神 舟6号の数日間にわたる複数の宇宙飛行士による飛行テストと神舟7号の船外活動を盛り込んだ飛行テストが成功、まもなく宇宙空間におけるランデブーおよびドッキングを展開し、フ ライトモデルの開発準備段階に入るとした。中国の有人宇宙ステーションなど後続プロジェクトの実施プランは現在、審議が進められている。中国新聞網が22日伝えた。

 王氏はさらに、有人宇宙ステーションの実施プランが一旦確定すれば、10年ほどで中国は長期的に軌道上を飛行する有人宇宙ステーションを有し、中国人の宇宙空間における長期的な滞在が可能となるとし、有 人宇宙飛行は当然、より大きな効果を発揮することになると述べた。

 中国の有人宇宙飛行プロジェクトは1992年に始まった。有人宇宙船や信頼性の高いロケットが開発され、宇宙医学や宇宙生命科学の研究も展開された。宇宙飛行士の選抜やトレーニングも始まり、宇 宙リモートセンシングや宇宙科学実験装置も数多く開発され、無人テスト宇宙船4機と有人宇宙船3機の打ち上げに成功。中国は世界第3の独立して有人宇宙開発事業を展開できる国となった。

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