2009年10月12日-10月16日
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中国の潜水ロボット、海底で巨大な「ブラックスモーカー」を発見

2009年10月29日

 中国が独自に開発した潜水ロボット「海竜2号」が東太平洋海嶺の海底で稀に見る巨大な「ブラックスモーカー」を発見し、サンプル採取にも成功した。このことは中国が国際的にも少ない、潜 水ロボットを使った中央海嶺での熱水調査とサンプル採取の研究を展開する国の仲間入りをしたことを意味する。新華社のウェブサイト「新華網」が27日伝えた。

 国家海洋局は27日のブリーフィングで、科学調査船「大洋一号」が今月23日、「海竜2号」を使って太平洋赤道付近の中央海嶺において、高さ26メートル、直径約4.5メートルの巨大な「 ブラックスモーカー」を発見、5つの機能をもつロボットの手で噴出口の硫化物を7キロほど正確につかみ、サンプルケースに入れて科学調査船に持ち帰ったと報告した。

 「ブラックスモーカー」は、海底で硫化物を多く含む高温の水が噴き出す区域のことで、熱水が噴き出すときに形が「黒煙」に似ていることからこの名がついた。海 底の熱水活動区域は海洋科学においてここ数十年で最も重要な科学の発見のひとつとされている。海底の「ブラックスモーカー」の探索や硫化物の分析は「大洋一号」の重要な任務だ。

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