2009年10月12日-10月16日
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中国初、演算速度1千兆回のスパコン開発に成功

2009年10月30日

 国防科学技術大学は中国で初となる演算速度が1000兆回を超えるスーパーコンピューター「天河1号」の開発に成功した。専門家は、天河1号の誕生は中国の戦略的ハイテク技術と科学技術インフラの大型設備の研究開発にとって重大な革新的成果だとの見方を示す。中国が独自に開発したスパコンの能力は100兆回から1000兆回へと飛躍を遂げ、中国は米国に次いで世界で2番目に1000兆回級のスパコンシステムを開発できる国となった。人民網が29日伝えた。

 天河1号は科学技術部の支援のもと、天津市濱海新区と密に協力し、国防科学技術大学コンピュータ学院が「国家863計画」の1000兆回スーパーコンピュータシステム開発を手がけて収めた大きな成果。同システムは一連の核心技術を克服し、演算速度は最高で毎秒1206兆回に達する。メモリの総容量は98TB、ブロードバンドの速度は毎秒40Gb、共有ディスクの容量は1PB。高性能、高効率、高セキュリティで、使いやすいなどの特徴をあわせ持ち、総合技術のレベルは世界でもトップクラスに入る。

 天河1号は、天津市濱海新区と国防科学技術大学が共同で立ち上げた国家スパコン天津センターのホストコンピュータで、社会に開放され、資源が共有されており、国内外にスパコンによるサービスを提供するとともに、ハイテクサービス産業とハイレベルな情報産業の発展をけん引している。ハイテクサービス、産業の技術革新、人材の集中育成といった3つのプラットフォームの構築に力が入れられ、経済や社会の発展に高い技術面でのサポートを提供している。

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