2009年11月23日-11月27日
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中国 海洋分野の気候変動対策指導グループを設立

2009年11月27日

 国家海洋局の王宏・副局長は25日に開かれた「海洋・気候変動戦略シンポジウム」に出席し、中国が海洋分野における気候変動対策指導グループを設立したことを発表した。「科技日報」が27日に伝えた。

 まもなくコペンハーゲンで行われる国連の第15回気候変動大会をひかえてのこの発表は、中国政府の気候変動に対する重視度を体現するものとなった。

 王副局長は「気候変動は、地球科学研究の最前線かつホットな問題であるとともに、国際社会が関心を寄せ、共同で直面しなければならない重大な社会問題、各国の発展に関わる問題だ。気候変動は前代未聞の形で地球の気候システムの各部分に影響をもたらしている。特に海洋、大気、氷雪、生態システムに対する影響は大きい。▽大気と海洋の温度上昇▽海水面の上昇▽海洋生態システムの退化▽北極・南極および高緯度の雪氷圏の変化▽極端な気候災害の激化--などは、人類の生存と、社会・経済の持続可能な発展に深刻な脅威をもたらしている」と述べた。

 王副局長によると、中国はすでに、海洋分野の気候変動対策業務体系を初歩的に設立したほか、▽中国海洋気候観測ネットワークの全面的な計画を制定▽中国の気候変動に影響する海域の気候観測を積極的に展開▽近海の二酸化炭素量の測定と海洋生態環境の観測▽世界の海洋観測ネットワークへの積極的な参加▽気候変動と予測に関わる重大な国際計画への積極的な参加--など、初歩的な成果をあげているという。

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