2009年12月01日-12月04日
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中国初、人命救助ロボットの開発に成功

2009年12月03日

 山東省科学院自動化研究所と瀋陽新松ロボット自動化有限公司、山東省石炭工業局が3年の歳月をかけて開発した中国初の生命探査機能をもつ坑内用救援ロボットが11月30日、専門家の審査を通過した。世 界先端水準のこのロボットは特に防爆技術で世界をリードするものだ。科学日報が3日伝えた。

 国内で初めて正圧防爆や本質安全防爆などの防爆技術とロボット技術が結合し、防爆・耐震・防水機能を備えているため、安全に坑内の作業ができる。音響計測や映像観測、赤 外画像など各種技術をどこよりも先駆けて組み合わせた人命探査方式が採用された。食料や水、鉱山用ランプ、救急箱などの物品を積み、事故現場で生存者を確認し捜索・救助を行える。さらに温度や圧力、混 合ガスの成分とその濃度など様々な環境パラメータを計測するほか、坑内での長距離通信およびリアルタイムの画像配信ができる。

 このロボットはキャタピラ式で移動するため、劣悪な環境でも機敏に動くことができるほか、光学モニター装置を搭載し、多角度のセキュリティ監視と重点ターゲットの追跡が可能となっている。ほかにも、救 援隊員の代わりに先に500メートル範囲内の事故現場で捜索・救助を行い、採取した情報を画像や音声、データで主制御センターに送り、救助計画の決定や迅速な救助に重要な根拠とサポートを提供する。

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