2009年12月07日-12月11日
トップ  > 科学技術ニュース>  2009年12月07日-12月11日 >  中国、大型機のカーボンブレーキを国産化へ

中国、大型機のカーボンブレーキを国産化へ

2009年12月07日

 中国航天科技集団航天四院によると、中国の大型機のブレーキ材料研究と応用分野に大きな成果があった。新華社のウェブサイト「新華網」が5日伝えた。

 大型機カーボンブレーキ国産化プロジェクトおよびカーボン/カーボン複合材の応用が4日午後、陝西省科技庁などの検査を通過したという。航 天四院西安超碼科技公司が開発した航空機用カーボンブレーキは完全に自主知的財産権を有し、この分野における国外の独占を打ち破った。国外の同製品に比べ価格が半分で済み、毎 年中国の民間旅客機のコストを数億元削減できる。カーボン/カーボン複合材は、宇宙開発技術を拠り所に開発された機能性のある新型複合材で、強度と硬度が高く、耐摩擦機能に優れ、従 来の金属材に比べて重量が約40%軽減され、2000度以上の高温にも耐え、物理的に磨り減ることがない。

 こうした完全に国産化された大型民間航空機のブレーキディスクはすでにボーイング757をはじめ、エアバス318/319/320など主力民間機のカーボンブレーキ部品製造許可証を取得しており、拉薩( ラサ)空港など高原の路線で使用されている。

 評定委員会は航天四院による大型民間航空機カーボンブレーキの開発、地上テスト、飛行テストなどの成果を高く評価。同プロジェクトは革新技術、独自の知的財産権、高 い耐摩擦性と使用寿命など重要な指標において突破口を開き、製品の総合性においては世界先端水準に達し、国産大型機に取り付けるブレーキシステムが確保されたとした。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます