2009年12月07日-12月11日
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100万Kw級の原子力発電メインポンプがラインオフ

2009年12月08日

 初の国産となる100万Kw級の原子力発電用メインポンプが7日、四川省徳陽東方AREVA原子力発電用ポンプ有限責任公司でラインオフし、広東省・嶺澳原発の第2期プロジェクトに向けて発送された。こ れにより、中国の原子力発電メイン設備の製造力および製造レベルが新たなステップに進んだこととなる。「科技日報」が8日に伝えた。

 1980年代以降、中国は段階的に原子力発電設備の国産化を進めてきた。これまでに100万キロワット級の原子力島(ニュークリア・アイランド)における、メ イン設備のほとんどを独自に製造することができるようになっていたが、唯一原子炉冷却材再循環ポンプの国内での製造が実現していなかった。

 中国の100万キロワット級原子力発電用メインポンプを輸入に頼っていた情況を打破するため、中国東方電気集団東方電機有限公司は2001年、1 00万キロワット級原子力発電用メインポンプの国産化プロジェクトをスタートさせた。フランスAREVAグループとの協議を通じ、技術導入と合弁会社設立という、国産化の道が確定した。

 合弁公司は2005年、徳陽で設立された。その後、技術の移転、消化、品質システムの確立が行われ、図面3千枚以上、技術ファイル10万ページ以上を用いて、国内で製造できる技術図面が完成された。原 子力発電設備の製造の要となる技術の吸収・消化が行われた後、国外の経験を踏まえて、メインポンプの試験場が独自に設計された。同プロジェクトはこれまでに、品質管理システム、環境管理システム、職業健康・安 全管理システム、原子力発電メインポンプ製造資格の証書を獲得している。

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