2009年12月21日-12月25日
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中国、主要農作物の動的観測技術研究をスタート

2009年12月22日

 河南省気象局がこのほど明らかにしたところによると、国家公益産業科学研究特別プロジェクトである「中国主要農作物動的観測・定量評価技術研究」がこのほど正式にスタートした。「新華網」が 21日に伝えた。

 同プロジェクトの研究対象は、中国華北地域の冬小麦、夏トウモロコシおよび、長江中下流部の水稲など、主要な農作物。同プロジェクトでは、リモートセンシング技術と作物の生長モデルを利用して、作 物生長の動的観測と定量評価システムを確立、業務試行が可能な作物生長観測、影響評価、予測技術システム、業務プロセスを打ち出していく。

 河南省気象科学研究所所長の陳懐亮博士は「同プロジェクトのイノベーションポイントは、地上の気象と作物生長のシュミレーション、リモートセンシング情報を一体化させた、総 合的な観測評価指標とモデルを確立していくことにある。このことは、▽農作物の生長観測が精密性に欠けていた▽生産量予測のメカニズムが薄弱だった▽気象条件の定量評価が不足していた--など、農 業気象業務における、切迫した問題の解決に役立つだろう。また、農作物生長の全プロセスにおける、定量化された観測評価・生産量予測が初歩的に実現し、作物生長の動的観測の定量化・精密化レベルが向上し、現 代農業気象の持続可能な発展に有力な技術サポートを提供することとなるだろう」と述べる。

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