2010年01月18日-01月22日
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IPv6アドレス 中国の割り当て量は世界18位

2010年01月29日

 最新のデータによると、中国はインターネット利用者の数では世界一だが、このほど割り当てがスタートした次世代インターネットプロトコルIPv6のアドレス割り当て量は世界18位で、ブ ラジルや米国よりもランキングが低い。中国ドメイン管理機関の中国インターネット情報センター(CNNIC)は同日、できるだけ早く国家レベルでIPv6アドレスの安定的な割り当てを実施し、次 世代インターネットの発展で後れをとらないようにしたい、との意向を明らかにした。中新社が28日伝えた。

 アジア・太平洋地域でIPアドレスの割り当てを行うアジア太平洋ネットワーク・インフォメーション・センター(APNIC)が27日発表したデータによると、現 在中国には63ブロックのIPv6アドレスが割り振られており、ブラジルの6万5千ブロック、米国の1万5千ブロック、ドイツの約9800ブロック、日本の約8300ブロックとは大きな開きがある。

 あるドメイン管理の関係者によると、こうした結果をもたらした主な原因として、中国にはIPv4アドレスの枯渇問題に対応してIPv6アドレスへの橋渡しを行う有効な組織・機関がないこと、関 連の制度や措置が整っていないこと、明確なタイムテーブルがないことなどが挙げられる。

 APNICの張健・執行委員(CNNIC専門家を兼任)は28日、取材に応える中で次のように述べた。IPv6は次世代インターネットのインフラであり、I Pv4アドレスからIPv6アドレスへの移行には国の力がどうしても必要になる。中国は国家レベルで、組織・機関、技術基準、資金、政策など多方面においてIPv6アドレスへの移行に着手し、I Pv4アドレスの枯渇するとみられる時期から逆算して中国のIPv6アドレス推進計画を整備しなくてはならない。

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