2010年03月01日-03月05日
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稼働水深3千メートルの油田掘削装置が完成

2010年03月01日

 世界最高レベルの技術を誇る、最大稼働水深3千メートルのセミサブマーシブル型リグ(半潜水型掘削装置) 「海洋石油981」がこのほど、上海外高橋造船有限公司で完成した。これにより、中 国は深海設備において世界トップレベルの仲間入りを果たした。「科技日報」が2月27日に伝えた。

 「海洋石油981」は世界最新の第6世代セミサブマーシブル型リグであり、調査、採掘、坑井仕上、改修など、様々な作業を行うことが可能。最大稼働水深は3千メートル、最大掘削深度は1万メートル。

 同リグは、様々な自主設計が取り入れられているほか、安定性と強度は南中国海の厳しい自然環境にも適応できるように設計されており、200年に1度の強い台風にも耐えられる。強 力な推進器とDP3クラスの動的位置保持システム(Dynamic Positioning System)を採用しており、水深1500メートルでも位置測定が可能なほか、甲 板の最大可変負荷は9千トンに達する。南中国海、東南アジア、西アフリカなどの海域での作業が可能。

 リグのコンセプト設計および基本設計、プロジェクト管理および詳細設計、建設・設備・材料の開発は中国海洋石油総公司が中心となって行った。船体の建造は中船集団外高橋船工場が担当し、知 的所有権は中国海洋石油総公司が所有する。

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