2010年03月01日-03月05日
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中国、低炭素エネルギーの発展に本腰

2010年03月01日

 閉幕したばかりの第11期全国人民代表大会常務委員会第13回会議で、中国政府は低炭素エネルギーの発展に向けてさまざまな措置を講じていく方針を明らかにした。新華社が28日に伝えた。

 発展改革委員会の報告書によると、関係部門は今後、科学技術のサポート・牽引作用を十分に生かし、財政税務に関する優遇政策を充実させ、以 下のいつくかの面から低炭素エネルギーの利用と普及を促していくという。

 (1)水力・電力開発や環境保護、生物資源の保護および移民の居住問題を適切に処理した上で、現地の事情に配慮しながら水力・電力資源の開発を行う。

 (2)原子力発電が一次エネルギー供給に占める割合を徐々に高め、沿海地域の原発建設を加速する。中部地域の石炭が不足している省における原発建設を着実に進め、原 子力発電の自主イノベーション体制を構築、原子力発電の近代的な工業体制づくりを目指す。

 (3)風力発電の発展を加速させ、比較的整備された産業体系を徐々に確立する。

 (4)バイオマス・エネルギーの発展を促し、稲藁、麦藁などの肥料化・飼料化、および新エネルギーへの転換など総合的な利用を加速。バイオマス資源の豊かな地域では、現地の事情に則して、稲藁、麦 藁などを燃料とする発電所や小中規模のボイラーを建設する。

 (5)太陽光発電と熱利用を積極的に進める。

 (6)地熱エネルギーと浅層低温地熱エネルギーの開発および利用を積極的に推進、環境と水資源の保護に配慮した、暖房・温水の供給および地源熱ポンプ技術を普及させる。

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