2010年04月19日-04月23日
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朝鮮人参ゲノム計画がスタート 吉林省

2010年04月30日

 吉林省科技庁は、朝鮮人参の分野における連携・協力強化、科学技術を通じた産業サポートにより同産業の急成長を促していく「朝鮮人参ゲノム計画」がこのほど長春市で始まったことを明らかにした。同計画は。新華社のウェブサイト「新華網」が29日伝えた。

 朝鮮人参ゲノム計画には、中国科学院長春応用化学研究所、中国医学科学院薬用植物研究所、天津中医薬大学の研究力が集結した。

 朝鮮人参は「百草の王」と呼ばれ、4千年以上も前から伝統的な漢方薬や健康食品として利用されている。吉林省の長白山区が主な産地で、その生産量は中国の85%、世界の70%にのぼる。その一方で長年技術開発が進められず、ずさんな市場管理を行ってきたため、中国の朝鮮人参産業はこれまで粗放経営の段階にとどまり、市場競争力で韓国に及ばなかった。

 そこで朝鮮人参産業の競争力を高めようと、2001年に「吉林朝鮮人参振興プロジェクト」がスタート。朝鮮人参の系統的な研究と開発にゲノム情報と資料を提供するゲノムライブラリーを07年に設立するなど段階的な成果を次々と上げている。吉林省では現在、朝鮮人参産業のより健全な発展を推進する計画作成も進めている。

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