2010年05月24日-05月28日
トップ  > 科学技術ニュース>  2010年05月24日-05月28日 >  中国初、IR-UWB通信ネットワークが完成

中国初、IR-UWB通信ネットワークが完成

2010年05月24日

 中国科学技術大学によると、中国初のIR-UWB(Impulse Radio Ultra-Wideband)通信システムとネットワークアプリケーションモデルシステムの開発に成功し、科 技部の専門家の審査を通過したという。同システムに用いられている核心技術のチップは完全に独自で開発したもので、専門家から高い評価を得た。人民網が22日伝えた。

 IR-UWB通信が従来の正弦波による無線送信技術と異なるのは、超短パルス(10億分の1秒以下)を用いてビットデータを無線送信する新技術だという点だ。この送信技術は、高速で消費電力が小さく、錯 綜度とパワースペクトル密度が低いという際立った特徴があり、近年学術界や工業界で注目を集めている。

 専門家によると、同技術は通信、コンピュータ、その他電子製品など幅広い分野での応用が期待され、将来的にはテレビやディスプレイ、マルチメディア端末などの設備にも超広帯域チップが搭載され、無 線通信を実現する。そうなれば、複雑な信号ケーブルを使って設備とつなぐ必要はなくなる。中国科学技術大の研究者は次に手がける「国家UWB無線通信特別プロジェクト」において工程化と標準化の難題を克服し、中 国での超広帯域技術の産業化と標準化の発展を推進する。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます