2010年05月24日-05月28日
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イネ増産のカギとなる遺伝子、クローン化に成功

2010年05月25日

 中国人科学者がイネの増産のカギとなる遺伝子のクローン化に成功し、 しっかりとした茎と大きな穂が実る理想的なイネの生産向け、高生産の育種の中でも今後の応用に期待がかかると英科学誌「 ネイチャー・ジェネティクス」で紹介された。新華社のウェブサイト「新華網」が24日伝えた。

 この研究で大きな進展を見たのは、中国科学院遺伝発育生物学研究所の李家洋院士と中国農業科学院中国水稲研究所の銭前研究員などからなる研究チーム。李氏によると、中国農業部、科技部、国 家自然科学基金委などの部門からの大々的な支援のもと研究チームは数年にわたる共同作業を経て、イネの理想的な株型をコントロールするカギとなる多面遺伝子「IPA1」のクローン化に成功した。

 英ネイチャー出版グループは記者会見で、「2050年までに世界の食糧生産量を倍増しなければ日増しに増加する人口に追いつかない。今 回の成果を含むイネの増産遺伝子の確認と利用が今後食糧問題を解決する上で重要になる」と評価した。

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