火星有人探査を想定したロシアのシュミレーション実験「MARS500」の本番前に行われるテストプロジェクトに参加した中国人のうち、通訳を務めた宋ヤオさんが25日、インタビューに答えた。宋 さんによると、中国は外国人参加者に向けた2つの研修を終了し、現在は中医弁証学研究の理論研修が行われているという。新華網が26日に伝えた。
中国テストチームメンバーの通訳を勤めた宋さんは23日に帰国した。彼女によると、今回行われた中国側の研修任務は主に海外の参加者向けだったという。生 物リズム研究と非言語交流研究の研修はすでに終了しており、現在は中医弁証学研究の理論研修が行われている。中国医学の診察用器材が到着後は、実践訓練が行われるという。
中国による理論研修は約2時間で、1回の授業には講義と質疑応答が組み合わされている。授業では中国人職員が英語で説明し、時にはロシア語も使われるという。
宋さんはまた、「外国人参加者が最も興味があるのはやはり中国医学です。彼らは中国医学について余り理解してはいませんが、とても不思議に感じているようです。授業の前後には必ず、参 加者や外国の専門家が脈を診てもらおうとやって来ます。彼らは中国医学の奥深さを理解したいようです」と述べた。通訳していて最も難しいのは中国医学理論の説明だという。「彼らに『陰虚陽盛』や『精気不足』な どの概念を説明するのは難しいです。彼らは陰陽の概念についてよくわかっていないからです」