2010年06月01日-06月04日
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中国、4機目の測位衛星「北斗」の打ち上げに成功

2010年06月03日

 中国は北京時間の2日夜11時53分(日本時間の零時53分)、「北斗」測位衛星システムを構成する4機目の衛星を載せた長征三号C型(CZ-3C)ロ ケットを西昌衛星発射センター(四川省)から打ち上げた。打ち上げられたロケットは順調に飛行し、衛星を所定の軌道に投入した。これにより、「北斗」衛星測位システムは再び重要な一歩を踏み出した。中 国新聞網が3日に伝えた。

 中国衛星測位システム特別管理弁公室の責任者によると、「北斗」測位衛星システムは3段階の発展戦略に沿って着実に進められているという。

 第1段階はすでに実現されている。2000年から2003年にかけて試験衛星3個を打ち上げ、「北斗」衛星測位の試験システムを構築、中国は米国、ロ シアに続いて世界で3番目に独自の衛星測位システムを持つ国となった。第2段階は2012年までに、「北斗」衛星測位システムを用いたGPS(全地球測位システム)、時報、短い電信といった3種類のサービスを、ア ジア太平洋地域に向けて提供する。第3段階は2020年を目処に、静止軌道衛星5機と非静止軌道衛星30機からなる、全世界をカバーする衛星ナビゲーションシステムを完成させる。

 「北斗」衛星測位システムの4機目の衛星は中国航天科学技術集団公司に属する中国スペース技術研究院が開発し、今回の打ち上げに使用された長征3号C型ロケットは中国運搬ロケット技術研究院が開発した。中 国が長征シリーズ運搬ロケットで打ち上げを行ったのは今回で124回目となる。

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