2010年06月07日-06月11日
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中国工程院、2050年までのエネルギーに関する戦略的位置づけを提示

2010年06月09日

 北京で開催中の中国工程院第10回院士大会で、同院副院長の杜祥琬院士は「中国エネルギー中長期発展戦略」報告を受け、2050年までのエネルギー発展に関する段階的な戦略的位置づけを提示した。新 華社のウェブサイト「新華網」が8日伝えた。

 報告では、資源制約、環境制約、構造不良、低効率、エネルギーの安全性が中国のエネルギーに存在する主な問題だと指摘、発展の質、高効率で環境にやさしいことを重視し、科学的発展観に基づいた指導の下、コ ントロール可能で健全な発展を実現し、国の発展のスピード、構造、需給パターンを総合的に計画・調整し、今後の長期的発展のために持続的な新しい道を開いていく必要があるとした。

 これを受け、杜氏は「このエネルギー中長期発展戦略の指導思想と原則に基づき、2050年までの40年が中国にとってエネルギー体系の転換期となる。大雑把で低効率、汚染がひどく、安 全性に欠くエネルギー体系から省エネで効率の高い、清潔で多角的な、安全を考えた現代的なエネルギー体系へと転換していかなければならない。エネルギーの構造、『色』、質のいずれも革命的な変革を遂げ、2 050年以降、中国は特色あるエネルギー新体系を築き、比較的自由なエコエネルギー、低炭素エネルギーの発展段階に入っているだろう」と述べた。

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