2010年06月21日-06月25日
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「MARS500」実験、順調に進展

2010年06月22日

 中国有人宇宙飛行計画部門によると、往復520日の火星への有人飛行を想定した実験「MARS500」が今月3日に始まって以来、2週間余りが経ち、6 人のボランティアはカプセルでの生活に徐々に慣れてきているという。中国人の参加者・王躍さんの状態も良好だとのことだ。「北京晩報」が21日伝えた。

 カプセルに入って数日間は主に人体の心肺系統機能について研究が行われた。6人の参加者らはトレーニングマシーンやウォーキングマシーン、バイクマシーン、握 力計など特殊機器を使って体力トレーニングと様々な心理測定を行い、ロシアが提供した方法と欧州宇宙機関が提供した基準で各参加者の適応能力およびチームワークなどがテストされた。

 参加者らは、10日間のテストカプセルでの模擬飛行を経て、11日目に地球の引力から「離脱」し、太陽周回軌道に入り、14日目に宇宙船と地球との距離は71000キロメートル、火 星との距離は316540000キロメートルに達する。このほど参加者は次の医療検査に備え、薬品の点検と医療設備の使用方法を学んだ。

 王躍さんの状況は良好で、すでにカプセル内での生活にも慣れ、日常の実験をこなすほかに、他の参加者に習字を教えているという。

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