2010年07月19日-07月23日
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「嫦娥1号」のデータから高レベルな月面写真作製

2010年07月19日

 国家国防科技工業局は16日、月探査衛星「嫦娥1号」から得られた研究成果を発表した。

 07年10月24日に打ち上げられた「嫦娥1号」は、09年3月1日に月への衝突実験に成功するまでの間、約1年4カ月にわたる軌道運行を行った。「嫦娥1号」に搭載された8台の観測機器は、1.37TBに上るデータを獲得。その後様々な補正作業が行われ、2010年2月現在、各レベルのデータ総計は2.76TBに上っている。「人民網」が16日に伝えた。

 中国月探査プロジェクトの首席科学者である欧陽自遠氏は、「これらのデータの処理、分析、研究を通じて、段階的な成果が得られ、中国の月探査分野における空白を埋めることとなった。中でも、『嫦娥1号』のデータに基づいて制作された、『全月面写真』は世界的にもハイレベルなものとなっている」と述べた。

 「嫦娥1号」に搭載されたCCDカメラは、全月面の映像を捉えることに初めて成功した。このデータに基づいて制作された「全月面写真」は幾何学的整合性、データの完全性と一致性、画像の色調など各方面において、世界的に見てもハイレベルなものとなっている。

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