中国の病院船「和平方舟」は8月31日、浙江省船山を出航した。アデン湾海域やジブチなどアジア・アフリカ5カ国に赴き、「和諧使命—2010」という任務を遂行する。今月6日、病院船は数日間の航行を経て、初めて南中国海を抜けインド洋に出た。隊員と医療スタッフ428人が参加する今回の任務は87日間にわたり、1万5000海里を航海する。新華社のウェブサイト「新華網」が6日伝えた。
海軍総医院の王文珍看護士長は、「愛の心、医者に国境はありません。わたしたち医療スタッフはアデン湾を守る隊員やアジア・アフリカ5カ国の人々のためにさまざまな形で幅広い無償の医療を展開していきます。実際の行動を通して和諧(調和)の使命を果たし、調和の理念を伝えていきます」と決意を語った。
「和諧使命—2010」の指揮官、包裕平氏は「今回の任務は継続期間が長く、活動範囲は広く、要求も高いため、病院船の隊員にとってこれまでにない試練が予想されますが、中国海軍が多様な任務をこなし、特に遠海における医療救援の能力を高める上で大きな意義があります」と語った。