2010年09月27日-09月30日
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中国における公衆の科学理解、先進国よりも低水準

2010年09月29日

 このほど行われた第8回国民科学素養調査で明らかになったところによると、2010年現在、中国において基本的な科学的素養を持つ国民の割合は3.27%だった。すなわち、100人のうち、基本的な科学的素養を持つ人はわずか3人しかいないということになる。「中国青年報」が28日に伝えた。

 中国は1992年より、無作為アンケートを通じて国民の科学的素養調査を行ってきた。2年に一度程のペースで実施されており、今年で8回目となる。この調査は、Jon D. Miller氏が打ち立てた「公衆の科学理解」の評価体系に沿って実施され、科学的素養を測るための国際的な標準問題の中から出題される。また、中国のここ20年間の調査経験に基づき、中国本土の情況に合わせた問題を増加したことで、さらに客観的に中国人の科学的素養を測ることができるようになった。

 中国の国民科学素養調査はすでに約20年間にわたって行われてきた。「全民科学素養行動計画(2011-2015年)」のデータによると、2010年現在、中国において基本的な科学的素養を持つ国民の割合は3.27%に達した。この数字は2007年には2.25%、2003年には1.98%だった。

 中国国民の科学的素養レベルは先進国と比べるとまだ大きな差がある。カナダでは1989年、科学的素養を持つ国民の割合はすでに4%に達している。このほか、日本では1991年に3%、ECでは1992年に5%、さらに米国では2000年に17%に達している。

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