2010年10月04日-10月08日
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嫦娥2号、半年後は地球に帰還か 燃料に余裕

2010年10月14日

 北京航天飛行管制センターの副総工程師で月探査計画コントロールシステム副総設計師の周建亮氏は12日、月探査衛星「嫦娥2号」には十分燃料が残っており、月軌道から抜け出て地球に帰還することが十分に可能だと語った。

 半年で使命を終える嫦娥2号は他に何ができるか?という問題に関して研究者らは様々な分析を事前に行い、主に「月面着陸」「月から離れ深宇宙に飛ぶ」「地球に回収」の3つの選択肢を検討してきたが、最終的にどのプランを実施するかは人工衛星の能力によって決めることになった。

 嫦娥2号は今のところ十分な燃料を残しており、サンプルの回収実現も楽観的になってきた。周氏によれば、事前に計算した時間通りにロケットが打ち上げられ、地球から月へは本来3回の途中修正を計画していたが1回だけで済んだため、前期の精密な制御により燃料が大量に節約できたのだという。嫦娥2号は1号の時のように、方向調整で3回の加速をせずにすんだため、まだ1号の時の数倍も燃料が残っているという。これなら半年後でもまだ燃料にかなりの余裕がある可能性が高い。

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