2010年11月01日-11月05日
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スパコン「天河1号」 世界最速を達成

2010年11月01日

国防科学技術大学と天津浜海新区が共同で開発したスーパーコンピュータ「天河1号」は今年グレードアップを経て、演算回数毎秒2507兆回の実測性能を達成した。現在データが公開されているなかでは世界最速のスーパーコンピュータとなり、先進技術開発面における中国のますますの活躍が示された。「渤海早報」が30日に伝えた。

新たに開発された「天河1号」システムの演算速度は2.5ペタフロップ、すなわち1秒間に2500兆回の演算回数で、米オークリッジ国立研究所の「ジャガー」を上回った。ちなみに今年6月に発表された世界ランキングでは「ジャガー」がトップだった。

中国高性能コンピュータトップ100ランキングの編集を担当している中国科学院ソフトウェア研究所の張雲泉氏は、「天河1号」が来月の世界ランキングでトップになると予測しており、「最速のスパコンを有することは、私たちの誇りとなる。オリンピックで金メダルを取るのと同じで、奮い立たせられる」と述べる。

最新の2010年中国高性能コンピュータトップ100ランキングにおいては、天津勢の活躍が目立った。1位の「天河1号」のほか、実測性能1271兆回でかつて世界2位となったことのある曙光公司のスパコン「星雲」は2位につけた。このほかにも、トップ10に入ったスパコンのうち4台が「曙光」天津基地で製造されたものだ。「曙光」ブランドのスパコンは、トップ100の中に34台がランクイン(トップ100のうち、中国ブランドのスパコンは49台)し、圧倒的な強さを見せ付けた。

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