2010年11月01日-11月05日
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大型旅客機の独自開発 「能力備えた」専門家

2010年11月01日

中国工程院の陳一堅院士が先月31日、中国の大型旅客機の発展を展望する講演を福建省で行った。陳氏は中国が独自に設計・製造した戦闘爆撃機「飛豹(フライング・レオパルド)」の総設計士で、「飛豹の父」と称えられている。中国新聞社が10月31日付で伝えた。

「世界の大型旅客機市場は現在、ボーイングとエアバスの2社が独占している。中国の民間航空業界が健全に発展するには、世界のメジャーの制約から抜け出し、民間航空機市場がもたらす利益を享有しなければならない。中国は今後20年、大型旅客機に対するニーズが最も伸びる国だ。このチャンスを機に独自の大型機を発展させる必要がある」と陳氏は語った。

中国の大型旅客機は150席クラスの旅客機を突破口にシリーズ化を図り、幅広い路線や空港との適応性を主に考慮する必要がある。この型は中国の民間航空機の約7割以上を占める主流旅客機でもある。

10年後には250席クラスの旅客機が主流になると予測されることから、将来性を考えつつ開発を進め、150席クラスの旅客機の座席を130席から200席の間でフレキシブルに調整できるようにする構想を陳氏は提案した。

国際協力や「955」計画を通じて、中国の大型旅客機製造に関わる技術レベルや設備レベルは大幅に向上した。「中国は大型旅客機を独自開発する基本能力を備えた」と陳氏はいう。

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