2010年11月01日-11月05日
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「1000人ゲノム計画」に第一段階の成果

2010年11月02日

中米英の研究機関の呼びかけで始まった国際的な大プロジェクト「1000人ゲノム計画」が10月28日、これまでで最も詳しい人類のゲノム(全遺伝情報)の地図を作成と、英「ネイチャー」誌の表紙で紹介された。米「サイエンス」誌でも、ゲノム研究に新たな技術手段、その成果はゲノム研究が時代を跨ぐ新たな段階に入ったシンボルとなるだろうだと報じた。1日付新華社が伝えた。

「1000人ゲノム計画」は中国・深セン華大遺伝子研究院、米国国立ヒトゲノム研究所、英国サンガー研究所が2008年から始めた計画で、最も詳細な、医学的応用価値のある人類のゲノムの地図作成を目的としている。すでに第一段階の解析結果が報告されている。

同計画のリーダーで英国サンガー研究所の遺伝子専門家であり、「ネイチャー」誌に文章を投稿したリチャード・ダービン氏は記者の取材に対し、「この計画で得られた重要な成果は2つある。ひとつは、これまでになく詳細な人類のゲノムの地図を作成したこと。もうひとつは、ゲノムの多様性の研究に新たな技術手段を探り出したこと」と語った。

「1000人ゲノム計画」で得られたデータは公的データバンクに寄託され、無料で一般市民に公開するという。

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