2010年11月01日-11月05日
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上海、科学技術者の信用記録作成へ

2010年11月04日

電気代の長期未納者やローンの滞納者は個人の信用記録に傷がつくが、近い将来、科学技術者が盗作、捏造など学術的な不正行為を行った場合、科学研究関連のブラックリストに載るようになる。上海市科学技術委員会は2日、科学研究機関と科学技術者を対象とした科学研究関連の信用記録作成を、新たに「上海市科技進歩条例」に盛り込んだことを明らかにした。「第12次5カ年計画(2011-2015年)」期間中に実施される見通し。「科技時報」が伝えた。

先月開かれた上海市の第13回人民代表大会常務委員会第21回会議において、同条例(改正草案)が通過し、1日から正式に施行となった。

上海市は科学技術力は高いが、革新力が弱いという現実問題の解消に向け、企業主体、ハイテク金融、公共サービスなどを重点とする具体策を立てた。新条例の一例をあげると、企業革新面では、企業が技術を導入する場合、消化吸収・再革新の経費の出所を明確にするほか、国有企業の責任者に対する企業の科学技術の進歩への責任が義務付けられ、開発投資などの革新指標が業績審査に組み込まれた。ハイテク金融面では、商業銀行による中小企業向け特別機関の開設や、ハイテク分野の中小企業の新製品への段階的な融資試みを奨励。政府監督管理面では、科学技術分野に投入された財政資金の効果を評価し、各部門間の意思疎通の欠如による事業の重複立案や資源浪費の削減が明記された。

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