2010年12月13日-12月17日
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中国初のCCSプロジェクトで段階的な成果

2010年12月16日

 世界各国が共同で二酸化炭素排出削減への取り組みを強化している今、二酸化炭素回収貯留(CCS)を目的とした中国初の研究事業「広東省二酸化炭素回収貯留フィージビリティースタディプロジェクト」も、段階的な成果をあげている。新華網が15日伝えた。

 中国科学院南海海洋研究所の専門家によると、同プロジェクトは広東省を対象に行われ、中国のCCS実施に向けた全面的なフィージビリティスタディ報告を提供する。プロジェクトは英国外務・英連邦省(FCO)およびオーストラリアGlobal CCS Institute(GCCSI)からの賛助を受け、中国科学院南海海洋研究所が筆頭となり、国家発展改革委員会エネルギー研究所、中国科学院広州エネルギー研究所、中国科学院武漢岩土力学研究所、領先財納投資顧問有限公司、及び英ケンブリッジ大学・エジンバラ大学が参加するもので、3年間にわたって行われる。

 同プロジェクトは今年4月に正式にスタートして以来、▽広東省のエネルギー需要と二酸化炭素排出状況の分析▽広東省近海の堆積盆地のCCS地質条件の研究▽広東省二酸化炭素排出抑制システムシミュレーションのための初歩的なモデルとシナリオの設計‐‐など、すでに多くの段階的な研究成果をあげている。

 現在、同プロジェクトの研究グループはすでに、プロジェクトのための専門家ネットワークとウェブサイトを設立し、関連の政府機関や国内外企業とも連絡をとっているという。プロジェクトは低炭素化に向けた核心技術として、国民と企業からの認知度がますます高まっている。

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