2010年12月20日-12月24日
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山西省、資源型経済転換へ 過剰な資源開発に終止符

2010年12月23日

 国務院はこのほど、「山西省国家資源型経済転換総合改革試験区」の設置を承認した。これにより山西省は全国で9番目の総合改革試験区となった。しかも省全域で全面的かつ系統的に総合改革試験区に取り組むのは全国でも初めて。23日付「科技時報」が伝えた。

 山西省は重要なエネルギーと原材料の供給基地として、全国の経済・社会の持続可能な発展に目覚しい貢献をしている。しかし長年過剰な資源開発を続けたために、基幹産業は単一的で生態環境の破壊が著しく、資源利用も進んでおらず、生産過程での事故も多発しているほか、資源の枯渇などの問題が徐々に浮き彫りになり、資源型経済を発展させる上で深刻な問題を抱え、全省の経済・社会の持続的な発展を著しく制約している。

 山西省は同試験区を設置することで、先行・試行を通じて経済・社会の発展を長期的に制約している障害を取り除き、資源型地域の調和の取れた持続可能な発展を全面的に実現したいと考えている。

 また、山西省で実施される資源型経済構造転換改革実験は、資源の集約と効率的な石炭採掘、生態環境評価・審査、補償メカニズムを整え、資源節約、生態環境保護にプラスとなる、経済・資源・環境のつりあいが取れた発展を実現する。さらには、石炭産業の集約と効率的な発展にも有利で、エネルギー資源の強みがさらに生かせ、国のエネルギー安全保障につながる。山西省での実験は非常に代表的でモデル価値が高く、影響力が大きいことから、全国の資源型経済転換を牽引する好例となるとも期待されている。

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